長崎サッカーマガジン「ViSta」

【3月定例会見】クラブの中期活動指針「約束の未来」を掲げる。

3月6日(日)、ホーム開幕戦が行われた長崎県総合運動公園陸上競技場で、V・ファーレン長崎がクラブの取り組みを報告する「3月定例会見」が開催された。会見には、V・ファーレン長崎の服部順一GMが出席し、クラブの中期活動指針についての説明した。

会見では「プロサッカークラブとして勝つことは大事だし、最終的に世界一を目指すのは当然だが、同時に、我々が長崎の街や人に対してできることは何かを考えた(服部GM)」結果、クラブが昨年、創設10周年を迎えたことを節目に、次の10年を強く意識して、長崎に暮らす人々が誇りに思うようなクラブとなることを目指すために「約束の未来」という指標を掲げたと説明。

「約束の未来」は、今季からユニフォームなどチームの色々なところに表示されている言葉で、今後、クラブ中期指針となる言葉であるとのこと。今季、Jクラブで唯一、スローガンを発表していない長崎だが、これは、毎年、毎年新しい言葉を作ってやっていくのではなく、一つの指針を作って、それをベースにしっかり継続する取り組みが必要ではないかという考えがあってのこと。「約束の未来」はまさにそれに該当する指針の言葉と言えそうだ。

会見で、「約束の未来」で約束する中身の部分について問われると、服部GMは現在、県内各地でクラブと地元住民が直接対話できるタウンミーティングを行っていることに触れて、「我々、V・ファーレンだけで、ゴールとなる未来を決めない、自分たちだけの意向でそれに向かって走っていくようなことをしない・・最初にそれは約束できる」と語り、長崎県のメリット、デメリット、要望、問題を知り、地域と共に目指す理想を作っていきたいという決意を語った。

タウンミーティングで離島区を回った服部GMは「長崎はどこであっても人が優しいこと、外から来る物に寛容なのは変わらないが、それぞれの文化がひしめき合っており、外国のような面、最先端な面、時間が止まったように不変な面が入り交じっている。知れば知るほど僕にとって心地良く、衝撃的で刺激を受けてますよ(笑)。何か凄いことができるという感じがしています」と印象を語っている。昨年、国際化・アジア戦略を掲げて今年も様々な活動を展開予定のV・ファーレン長崎だが、同時に長崎県という足元をしっかりと見つめ、より知ろうとし続けているようだ。

もちろん、これらが全てすぐに効果を上げる保証はない。そういった意味では今はまだ、未来を約束できてはいない。だからこそ、これから徐々に見えてくる約束を、今後も折あるごとにレポートしていきたい。

reported by 藤原裕久

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