長崎サッカーマガジン「ViSta」

【コラム】開幕戦を終えて。

日曜日に開幕した2017シーズンのJ2。長崎は4-0と大勝したことで首位となったが、順位以上にチームにとって大きかったのは「結果」だったと思う。開幕戦というのは42分の1試合でありながら、やはりチームの勢いという意味では大きな意味を持つ。開幕戦で勢いをつかめばチーム内のムードや流れがよくなり、多少の問題なら良い方向に転がしてくれるものだ。内容は改善できるが失った勝点3は戻らない。そういう意味で勝点3を得たのは本当に良かった。

中でも群馬戦では新戦力が個性を見せたこと・・特に攻撃のキーマンとみられるFWファンマ、MF澤田崇の2人が得点したこと、GK増田卓也のプレーもあって不要な失点をしなかったことは今後を考えても意味深いものだと言えると思う。また、群馬にやや押し込まれた展開の中、MF島田讓のセットプレーで先制できたことも良かった。苦しい中でセットプレーで得点できるとチームの戦いはグンと楽になる。これまでセットプレーで余り得点できなかった長崎にとって、石神直哉(現 ギラヴァンツ北九州)の移籍以来乏しかったセットプレーでの得点気配が向上したと言えるだろう。

ただ、決めるべきところを決めた所が群馬との差となって、大勝できたが、試合内容的に言えば、トレーニングでできていることを十分に見せることはできなかった。この辺は選手たちも課題と感じたようで、試合後にそれぞれに改善の必要性を語っている。その改善がどう結果に出るかは、次の横浜FC戦で見られるだろう。横浜FCは昨年同様に守備が安定しており、2月のニューイヤーカップで対戦したとき、長崎はセットプレーからの田上大地があげた1得点にとどまり、崩して得点することができないまま1-1のドローで試合を終えている。この試合について、選手たちは「ボールを持たされている感じがあった」と語っており、それから1ヶ月が過ぎた今、どう横浜FCを攻略するか・・はチームの進化をはかる物差しとなるはずだ。

reported by 藤原裕久

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