長崎サッカーマガジン「ViSta」

ツンさんによる被災地報告会&復興支援映画『MARCH』上映会レポート

27日、長崎市の交通会館ビル3階11号室で、日本代表の名物サポーターである『ちょんまげ隊長ツン(角田寛和)』さんによる被災地報告会と、2011年の福島第一原発事故後の現状を描いた復興支援映画『MARCH』の上映が行なわれた。

2011年の東北地方太平洋沖地震や昨年の熊本地震など、多くの被災地支援復興を行う中で「災害は他人事じゃない」と強く感じたというツンさん。被災地報告会では、ツンさん自身の被災地ボランティア体験を踏まえた被災地やボランティアの現状や実態を報告。2015年に大地震に見舞われたネパールへの支援活動の様子も画像を交えながら紹介し、貧困の深刻さや支援の重要さと共に、「ボランティアは人のためじゃない。自分のためにやるんじゃないか。」という支援の中で知る充足感を語っていた。

画像:nepal.jpg
(熊本地震など九州で震災が相次いだ際にネパールの人たちが書いてくれた寄せ書き)

その後、2011年の福島第一原発事故後、活動を中断した原町第一小学校マーチングバンド部が『Seeds+(シーズンプラス)』として活動し、サッカーと出会い、つながっていく様子と被災地の現状を描いた復興支援映画『MARCH』を上映。徹底的に虚飾を排したドキュメンタリー映像は多くの来場者の心を揺さぶっていたようで、会場からは「来て良かった」「観て良かった」という声があちこちから聞こえていた。

今回の「被災地報告会とMARCH上映会には、平日にも関わらず、ツンさんも驚いたという福岡(50名)、佐賀(60名)を上回る80名が来場。映画に愛媛FCの一員として登場する村上佑介選手も上映会に顔を出し、映画当時の様子を語るなど、予想以上の反響と広がりの中で、イベントは終了。今回のイベントを主催したV・ファーレン長崎のサポーター「平野恵子」さんも「これだけたくさんの方が来てくれるとは考えつきませんでした。嬉しくて涙が出ました。こういう形での支援もあるということ、今回のイベントがサッカーを観に来るキッカケになってくれれば嬉しいですし、『Seeds+』の子供たちを長崎にも呼びたいですね。今日を最初のステップに何かを始めることができれば素敵だと思います。」とイベントの意義を語り、新たな広がりに期待を寄せていた。

主催者の平野恵子さん(左)

映画MARCHに関する問い合わせはこちら
http://seedsplus.main.jp/

reported by 藤原裕久

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