長崎サッカーマガジン「ViSta」

第99回天皇杯1回戦 MD長崎vs.高知U 試合後監督コメント ~「天皇杯はみんなの士気が上がる。良い経験をしたいと思う選手が多い大会。」川口潤監督(MD長崎)~

「相手のスカウティングをして、どう戦うかということを考えたときに、相手が攻撃的に来るので、最初はしっかりとブロックを作って戦おうという話をして試合に入りました。実際に試合が始まって、相手がそこまで前に来ないので、ボールをつなぐ自分たちのスタイルをしようとしたんですが、後半に高知(ユナイテッド)さんがギアを上げてきて、最後の最後に集中が切れてワンチャンスをものにされてしまいました。もったいないゲームだったと思います」

-後半に上野周平選手が怪我をしましたが、その後プレーをしたものの、最終的に交代となりました。どういった判断だったのでしょうか?(長崎新聞)
「額の上が出血して痛みもあり、ドクターにも交代した方が良いと言われたんですが、本人とウチのトレーナーから大丈夫だという話があって、頭部の負傷ということで私も大丈夫かなとは思ったんですが、そのまま続行させました」

-後半にチャンスを余り作れなかった要因は?(長崎新聞)
「一つはボールを奪ったあとのパスが雑になったこと。それから足が止まってきて、動き出しが遅れてしまって、相手のプレスバックもあってパスコースを切られてしまったということだと思います」

-失点シーンを振り返って、どの点が問題だったと思いますか?(長崎新聞)
「常に2ラインのDFと中盤の間に顔を出されてしまって、そこでフリーにしてしまって前を向かれる場面が多かったんですけど、あのシーンでも良いボールが入ってきて、そのまま前を向かれてしまった。そのときに誰が守備に行くのか、行かないのかの判断が遅れてしまって、そのまま決められてしまいました。あの場面では体を寄せないといけない場面だったと思います。そういう判断のミスだったと思います」

-MD長崎にとっての天皇杯の位置付けを聞かせてもらえますか?(ViSta)
「このチームの中心選手たちは高校のときに全国を経験している選手が多くいて、そのときの経験もあって全国の上のレベルと対戦をしたいという気持ちが強いというのがあります。3年前は大分トリニータさんと、一昨年は松本山雅さんとやらせてもらって、そこで高いレベルを経験させてもらって、自分たちのレベルアップにもなりました」

「今、チームの中心選手たちは30代目前になってきて、これからも県内で常に勝っていけるかと言われると確実ではなくなってきています。それでも高いレベルでやりたいという思いはあるし、このチームは九州リーグに参入しても普通に戦える力はあると思うんですが、昇格にはチーム力以外で難しい部分があるのが実情です。そこをクリアできない中で、どこか(上位リーグに)昇格できない、しないという気持ちで戦っている」

「私もそれはもったいないと思ってはいるんですが、そんな自分たちにとって高いレベルのサッカーとやれる天皇杯や全国社会人サッカー大会はみんなの士気が上がる大会です。練習にも熱が入りますし、参加人数も変わってくる。良い経験をしたいと思う選手が多い大会なんだと思います」

-得点を決めきれなかった理由は何だと思いますか?(共同通信)
「決定的なチャンスはそこまでなかったと思います。やはり相手を崩しきれていなかった。相手DFのポジショニングが良かった。最後のクロスやパスの正確性で劣っていたと思います」

reported by 藤原裕久

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