長崎サッカーマガジン「ViSta」

【天皇杯3回戦:長崎vs三重】レビュー ~試金石か、他山の石か?健闘の三重を振り切り、長崎が4回戦へ進出~

▼『三重の健闘と評価が難しい長崎』

1ヶ月半前に行われた天皇杯2回戦で120分を戦った長崎。ヴィアティン三重との3回戦では、120分でも決着をつけられず、PK戦までもつれ込んだ末に辛勝した。

かつて率いたレノファ山口で見せていた、「球際への鋭い寄せと、サイドを軸とした攻撃」の上野サッカーは三重でも健在だった。久々の公式戦で試合勘に難のある選手の多かった長崎は、個で上回りながらも受けに回るシーンが多く、三重の良さが存分に発揮されていたと思う。三重がアウェイで見せた戦いぶりは見事なものだった。

対して、長崎の戦いをどう評価するべきか。相手の良さを全て受けきり、悪い流れの中でも負けなかった逞しさをたたえるべきか、最終的に勝利したことを喜ぶべきか、リーグ戦から続くセットプレーの失点を問題視すべきか、0-2から追いつかれたことを懸念すべきか、あらためて勝つことの難しさがわかったことを収穫とすべきか・・。

単純に評価するのは難しいが、確実に評価すべき点は「公式戦での連敗を止めたこと」となるだろう。そして三重戦の本当の評価は、ここからのリーグ戦で課題が改善されたか、得た手応えをさらに成長させたか、勢いを変えたかという点で決まるということ。この試合が復活への試金石となるか、他クラブにとっての他山の石となるかは、そのときにわかるはずだ。

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