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【アカデミーレポート】令和元年 高校選手権県大会 決勝戦前 小嶺監督(長崎総科大附属)コメント「ここからは、どこで自信をつけさせるか」

○小嶺忠敏 長崎総合科学大学附属高校監督

(準決勝を振り返って)

「今年は新人戦でも負け、高総体でも負け、ここ数年で最悪の年だとか言われたんだけど、決勝までよう来たなと(笑)。こちらが二点を決めて相手の気持ちが落ちたことで、三点目が奪えた。二点目が勝負だったね。岩永(空潤)が途中から試合に入ってボールがおさまるようになった。岩永はけがで長くかかったけれど、よくここまでになったよ。少し甘えがあるんだけど、可能性を持っている選手だしようやくという感じだね」

(最悪の年と言われながらの決勝進出について)

「そこはエライと思うよ。そこは褒めてやらないと。『やれるでぇ』ってね(笑)。でもそこで褒めたらすぐ自信過剰になるから。今までの子どもたちは、おだてても大丈夫だったけど、今年の子たちはお世辞を本気と思っちゃうから(笑)、かと言って、ダメだってばかり言っていると自信を無くすんだよ。そこを考えながら話さないと(笑)。ここからは、どこで自信をつけさせるかだね。それがこの1週間でやること。その上で好き勝手やってこいと(笑)。伸び伸びやらせるよ、その方が良いと思う」

(決勝の相手である国見高校のコーチ陣に、多くの教え子がいる点について)

「そういうの、僕はいっぱいいるよ、全国に(笑)。監督だけで20人以上おるからね。みんな立派に成長してくれたよ。誰がどうこうじゃなくて、みんな同じだよ、僕にとって。指導者冥利に尽きるのはそこですよ。彼らが立派に成長してくれて、僕自身にも励みになる。僕はね、70過ぎで杖をついて歩くような年寄りの人間で、みんなも『あのクソジジイ』と思っているだろうけど(笑)、ジジイはジジイなりのやり方があるからね(笑)」

(長く率いた国見高校との決勝戦について)

「国見でも、(教え子である山田耕介監督率いる)前橋育英でも一緒だよ。同じ教え子の率いる学校だしね。結婚した女性が、旦那さんの実家だけじゃなく、自分の実家のことも大事に思うのと一緒なんだよ。結婚したから、実家を嫌う、大切にしないとかあり得ないでしょ?それと同じだよ。離れても大事に思う気持ちはある。自分の歴史の一つでもあるわけだしね、想いはあるんだよ」

reported by 藤原裕久

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