長崎サッカーマガジン「ViSta」

【トピックス】今季のJユースカップ開催が中止。COVID-19禍であらわになる育成の苦境。求められるV・V長崎U-18の実戦機会!

15日、Jリーグは、2020シーズンの「Jユースカップ」開催中止を決定した。Jユースカップは、J1・J2・J3のJクラブアカデミーと日本クラブユースサッカー連盟所属の4チームが参加するトーナメントで、Jクラブのアカデミーチームにとっては、歴史・格ともにビッグタイトルの一つ。開催が中止となるのは初だ。

V・ファーレン長崎U-18は、Jユースカップに2013年から出場。2015年に予選が廃止され、トーナメントのみでの開催となってから2年後の2017年に初の初戦突破を達成。2018年・2019年はともにベスト16に進出していた。

2020シーズンの開催中止について、Jリーグは「新型コロナウイルス感染拡大の影響により、現時点では長距離移動を伴う全国大会を実施するのは困難な状況であり、今後の感染リスクも考慮し、苦渋の決断に至った」と説明。開催中止が発表された同日にJリーグの再開日程が発表されたが、COVID-19への対策に各クラブが全リソースを集中している中での開催は難しかったと思われ、やむを得ない判断と言えるだろう。

V・V長崎U-18が所属するプリンスリーグ九州は、9月頃に開幕の方向とされているが、上位リーグであるプレミアリーグ再開のめどが立っておらず、先行きはまだ不透明。一部の関係者によると、「プレミアリーグとプリンスリーグを地区ごとに合同して開催する案も出ている」という話もあり、県リーグなども降格だけでなく、降格もない可能性があるという。

COVID-19禍のようなケースが起こると、どうしても最初に影響が出てくるのは、育成面であることがあらためて浮き彫りとなった現在、V・V長崎U-18は、積極的にトレーニングを行っている。しかし、県内にU-18年代のクラブチームがないため、トレーニングマッチでは県内強豪校との対戦がメインとなっている状態だという。高総体の代替大会が各地で行われていることを考えると、V・V長崎U-18にも何らかの実戦機会が与えられることを願わずにはいられない。

reported by 藤原裕久

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