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【アカデミーレポート】長崎総科大附属、8度目の選手権出場ならず。無冠の強豪、創成館が悲願の全国初出場!第99回全国高校サッカー選手権県予選決勝レポート

8日、諫早市のトランスコスモススタジアム長崎で「第99回全国高校サッカー選手権大会」長崎県大会の決勝戦が行われ、創成館高校が長崎総合科学大学附属高校を延長戦の末に1-0で破り初優勝。久留貴昭監督就任10年目に悲願の全国大会出場を達成した。

ここまでの大会3試合で、10得点1失点の長崎総大附属と、7得点無失点の創成館という堅守同士の決勝戦は、最後の最後まで1点を争う緊張感あふれる試合となった。

ロングボールを起点に、岩永空潤のドリブルでの突破と、牧田陽太の背後を狙った動きで得点を狙う長崎総大附属と、司令塔の岩﨑雄永・アタッカー新川翔太・市瀬凛が厳しいマークにさらされながらも、最終ラインから江崎智哉が起点役となってボールを動かす創成館。


前半の立ち上がりから互いに一歩も引かぬ攻防を見せていく両チーム。24分にはゴール前で創成館の吉谷武が決定的なシュートを狙うも、長崎総大附属のGK梶原駿哉がファインセーブ。その後も守備が崩れない両チームは前半を0-0で折り返す。


後半の序盤、藤田和也がボールに関わることでボールを保持するシーンが増える長崎総大附属だが、江崎と吉谷を軸とした堅い守備でゴールを許さない創成館。長崎総大附属のプレスに慣れ始めたこともあり、岩﨑・新川がボールを持つことが増えた創成館は、65分頃から動きが落ち始めた長崎総大附属へカウンターを仕掛けてチャンスを作っていく。だが、児玉勇翔・梶原を中心とした長崎総大附属守備陣もゴールを許さず、勝負は前後半10分の延長戦へと投入する。


延長前半は長崎総大附属の攻勢が目立ったものの、牧田のシュートはバーを超え、岩永のコーナーキックも創成館ゴールを割ることができず、勝負は延長後半へ。疲労の見える長崎総大附属に対して、勝負をかけて攻めていく創成館は、延長後半の100+1分、左サイドから豊本照仁がゴール前にクロス。これを競り合った岩﨑のヘディングシュートは、山なりの軌道を描きながら、長崎総大附属のGK梶原が伸ばした手の先を通ってゴールイン。




試合はそのままアディショナルタイムを消化したところで終了のホイッスル。土壇場でゴールをもぎ取った創成館が、無失点で長崎総大附属に勝利し、初の県大会制覇と全国大会出場を達成した。

reported by 藤原裕久

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