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【コラム】V・ファーレン長崎絵馬と聞いて思うこと

先日、クラブからのリリースで『V・ファーレン長崎絵馬』なるものが諏訪神社に登場することを知る。

V・ファーレン長崎絵馬(V・ファーレン長崎 提供)

絵馬は目標の祈願をするときや、願いが叶ったお礼に神社に奉納するもので、昔は本当に生きた馬を奉納していたのが、それが絵に描かれた馬になったものらしい。絵の描いてある裏側に願い事を書き、その裏側を外に向けて奉納場所に掛けるのが正しいのだそうだ。

例年、V・ファーレンは諏訪神社で選手・スタッフ一同での必勝祈願を行っているので、来年の必勝祈願ではこの絵馬に願いを書いて奉納するのだろう。きっとサポーターも奉納するに違いない。ただ一つだけ気になるのは、この絵馬をヴィヴィくんグッズと認識したサポーターが持ちかえってしまい、奉納しないのではないかということだ。

昨年の絵馬奉納の様子

持ち帰ってもダメではないが、「奉納」なので持ち帰ってもあまり意味がないのだと言う。ちなみに、絵馬を持ち帰って後で奉納することも可能なのだが、持ち帰った場合は目線より高い場所に保管するのが作法だという。保管する場合はその辺を気を使ったほうが良いだろう、何しろ相手は神様なのだ。

その上で、願いがかなったら、感謝の気持ちを伝えるお礼参りが必要だ。お礼参りと言っても、80年代くらいの見た目アバンギャルドな上級生が、卒業式のあとに学校の先生に仕掛ける的なものではなく、あくまで本来のお礼参りである。遅くとも願いが叶ったら1年以内に参るのが目安なのだという。

これまでの人生で絵馬を書いたことは1・2度しかないのだが、来年は必勝祈願での取材待ちの時間を利用して書いてみよう。ちなみに過去に1・2回しか書いたことのない絵馬に託した願いは「不老不死」と「石油王」だったと記憶している。来年は年相応に常識をわきまえた大人の願いを託したいものである。

reported by 藤原裕久

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