ニイガタフットボールプレス

【聖籠ノート】FOUR SCORERS②~高木善朗選手~

■チームの狙いが形になったゴール

今シーズン初勝利を挙げたおとといの千葉戦。オフが明け、ホーム開幕の第3節柏戦に向けて、チームは再び走り出しました。チームにみなぎる活気と自信は、日曜の会心の勝利があればこそ。フクアリで生まれた4ゴール、それぞれの瞬間に迫ります。2回目は70分に決まった高木善朗選手の追加点の場面。千葉の反撃に応戦しながら、局面をグッと優位に進めた価値ある得点は、高木選手にとってリーグ戦新潟初ゴール、そして結婚記念日を祝するゴールとなりました。

――千葉戦は、堅固な守備を土台に訪れたチャンスを物にするという、今季のチームの目指す戦いができた試合でした。

「どの相手にも、あのパフォーマンスを出せれば大崩れすることはないし、自分たちに勝つチャンスが巡ってくるという試合になりました。千葉が相手だから、ある程度ボールを持たれる……というか、持たせていいと思っていました。自分たちが最近、失点をしていない分、先制点を取れたらグッと楽になる。そこで前半の内に達さん(田中達也)のゴールが決まって、とてもポジティブにプレーすることができていました」

――達也選手の先制点が30分、高木選手の追加点が70分と少し時間が空きましたが、それは気にならなかった。

「正直、60分過ぎからは押し込まれ出したし、まだ残り時間もある。そういう中で取れた追加点なので、みんな少しは精神的に楽になるゴールだったかな、とは思います。

でも僕らはチームとして我慢してできていたし、逆に相手は少しずつ間延びし始めて、ボールを動かせるようになってきた時間帯でもありました。そこは、粘り強い新潟の強みだと感じます」

――攻撃でも守備でも本当に多くの仕事を要求され、持っているものを出し切って交代選手にバトンを渡すという試合が多い高木選手。千葉戦では、どういう心構えでプレーしていたのでしょうか。

「しっかり走れてはいましたが、プレー内容としては、個人的にはあまり良いとは感じていませんでした。後半、自分はベンチから遠いサイドでプレーしていたんですけど、自分がキャンプからどう変わったかというのをフチさんがよく見てくれているんだと感じていました。だから、それに応えようと守備もしたし、走ったし、それが得点という良い形に結び付いたと思います」

――その70分の得点ですが、どのような駆け引きから生まれたのでしょう。

「(矢野)貴章さんが粘ってボールを自分たちの物にしてくれて、(渡邉)新太にボールが行ったとき、“ここだ”と感じました。でも新太は僕のことを見ていなくて、大きな声で呼んだら気付いてくれました。しっかりパスを出してくれたので、後は流し込むだけでしたね」

――そこにいることが大事な得点でもありました。

「千葉の中盤はパワーがあって、攻撃力もあるんですけど、守備は少しルーズでしたから。あの時間帯でも、攻撃になったら思い切って出ていきやすかったです」

――リーグ戦新潟初ゴール、そして結婚記念日を祝うゴールでした。

「そこは、まあ(笑)。千葉戦は終わったことだし、大事なのはここから。しっかりチームに貢献しようと、柏戦に向かっています。次はホーム開幕戦だし、連勝したいですからね。

大事な試合だということは、みんなも分かっています。今週しっかり準備をして、心身ともに充実させて、自信を持ってまた試合に入っていきます」

【ゴール2つ前のプレーについて】~矢野貴章選手の証言~

「あの場面は、去年の途中からチームで取り組んでいる、深いところを狙おうというのが形になった場面です。フチさんはDエリアと、よく言いますね。そこを狙うチーム全体の意識があり、自分もそこに動いていった。パスを出す方もそこを狙って出したし、ゴール前に新太も善朗も入って来ていました。やろうとすること、目指す形が出たゴールシーンで、良い得点だったと思います」

reported by 大中祐二

ニイガタフットボールプレスとは

アルビレックス新潟を取材して18年目のライター、大中祐二による応援メディアです。アルビの練習場に日参し、週末の試合を取材する日々を過ごしたあと、2021年2月からは、愛媛の今治を新たな拠点に、リモートワークのアプローチを駆使して取材と発信を続けています。

モットーは、チームが良いときもそうでないときも、光に照らされる面、光が差してくる方を追い続けることです。

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・“このゲーム”をさまざまなアングルから考察する ~プレビュー、レビュー~
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・源泉掛け流しのように思いの丈を存分に書きつける ~コラム「勝手に蹴りやがれ」~

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大中祐二(おおなか ゆうじ)
1969年生まれ。愛媛県出身。相撲専門誌、サッカー専門誌を経て、2009年にフリーランスとなる。サッカー専門誌時代の2002年ワールドカップは、韓国ラウンドを取材。04年、アルビレックス新潟の担当となる。フリーに転身した09年からは新潟に移住し、アルビレックス新潟の練習場に足を運んで、週末の試合を取材する日々を送る。21年、故郷の愛媛に戻り、活動を続けている。

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