ニイガタフットボールプレス

【インタビュアーはあなた】~vol.1 ゲスト/野澤洋輔選手~その①

『ニイガタフットボールプレス』会員のみなさまからいただいた質問を選手にたずねて、その答えをしっかりお届けする新連載「インタビュアーはあなた」。第1回目のゲストは、11年ぶりに新潟に戻ってきた野澤洋輔選手の登場です!

■毎日、幸せを感じています!

――まずは、みなさんから「お帰りなさい!」という声をたくさんいただいています。

「ありがたいです。実際、本当にいろんな方からお帰り、と言っていただいてます。シーズンが始まって5カ月経つけれど、今も聖籠に会いに来てくれた方に、『お帰り』という声をいただきますし。だから、いつまで経っても、いい気分に浸っていられるんです(笑)。自分は本当に新潟に帰ってきたんだなあ、とそのたびに思うし、初心に戻って頑張らないと、という気持ちにもなります」

――それでは「インタビュアーはあなた」第1回目のゲストとして、よろしくお願いします! まずは甘えん坊将軍さん、女性の方からの質問です。“久しぶりの新潟での生活はいかがですか?”

「前回、新潟にいたときに、本当にいろいろなところに行ってますからね。行き尽くしている感はある。だけど今回は、新たに家族と新潟に戻ってきたので、みんなでいろいろなところに出かけたいな、と思ってます。

長岡の花火は、ぜひ見せてあげたいんだけれど、今年は試合の日程と被るんですよね……。寺泊や角田山あたりのドライブもいいし、笹川流れに行って岩ガキも食べたいし。サッカーだけではなく、プライベートでも楽しみがたくさんあります」

――かりんとうさん、女性の方から。“新潟からオファーがあったとき、嬉しかったと思いますが、ご家族の皆さまの反応はいかがでしたか?”

「いつかはまたアルビに戻ってプレーしたいというのは、奥さんにもずっと話していたんですよ。だから、本当にそれがかなったんだという驚きがあったし、夢がかなってよかったね、と自分のことのように喜んでくれました」

――わいさん、男性の方からの質問です。“シンガポールは暖かくて、古傷が痛むことなくフル稼働できたとうかがいました。今回、久々の新潟の寒さはいかがでしたか?”

「けがなどの心配なく、ここまで順調に来ることができているというのが率直な気持ちです。もちろん不安というか、心配はありましたが、寒さよりも再び天然芝でプレーすることの方に気を使いました。シンガポールは人工芝で、GKとしては思い切りプレーしづらい部分もあったんですよ」

――試合では思い切ってプレーするけれども。

「そう。でも普段の練習では、動きに気を付けないといけないところがあった。で、戻ってきて久しぶりに天然芝じゃないですか。キャンプはもちろん、今年は高知に行く前の聖籠での数日間ですら、まさかのピッチで練習ができたでしょ?

だから高知キャンプの終盤くらいまでは、天然芝仕様のコンディションに戻すのでけっこうしんどかった。あとはジェルソン仕様のコンディションね(笑)。だけどそれは、いい意味でのきつさ。そうやってここまで、けがなく来れて、ようやく新潟も暖かくなってきて、さらに暑くなるけれども、引き続きしっかりやろうと思ってます」

――天然芝でサッカーができる喜びというのは、戻ってきた当初からおっしゃってましたものね。

「新潟の練習場、ビッグスワンと、本当に素晴らしいピッチじゃないですか。シンガポールのローカルの選手たちがどう思っているか分からないですけど、あちらではなかなかこれだけの環境でサッカーができなかったので、毎日、トレーニングするだけでも心から幸せを感じます。毎日のGKのトレーニングの位置をちょっとずつ変えて、なるべく芝のダメージを少なくしながらね」

――ゴールエリアのあたりは、芝に負担が掛かっちゃいますからね。

「そうそう。どうしても同じ位置でステップを踏み続けるから」

――ところで芝仕様のフィジカルコンディションって、どういうことなんですか?

「体の動き、例えばセービング一つを取っても、人工芝と天然芝とでは踏み込み方が全然違うんです。人工芝は下が堅いから、いくら力を入れてもある程度以上は踏み込めない。そこから反動でボールに行くんだけど、天然芝は踏み込むと芝と土の柔らかさがあるから、そこからさらにグッと掘れる。だから人工芝では使わなかった筋肉を再び使うようになったし、今、全身を使ってプレーできているというか。シンガポールで使っていなかった部分が、天然芝によって再び目覚めたんです。その目覚める期間が、しんどかったですね」

――高知キャンプの途中までですね。

「それはね、もう仕方ないことで」

――もう一つ、ジェルソンGKコーチ仕様への再モデルチェンジ、という話もありました。それに関する質問もいただいています。Papahamさん、男性の方から。“ジェルソンコーチの指導は11年前と変わらずおっかないですか?”

「最初はね、ビビってた(笑)。キャンプのときね。本当にきつくて、これ、やっていけるのかな? というのはあった。でも、ジェルソンとも長い付き合いだからトレーニングの感覚はよく覚えているし、ジェルソンもしっかりコミュニケーションを取ってくれるから、徐々に感覚を取り戻しつつ、という感じでしたね。今ではきつくもあり、だけれども、とても楽しくトレーニングからやれています」

(つづく)

[プロフィール]Yosuke NOZAWA 1979年11月9日生まれ、静岡県出身。181㎝、75㎏。GK。キャリア21年の内には、かつて新潟がJ2からJ1に昇格した瞬間が含まれる。98年、清水ユースから清水に昇格し、2000年、新潟に移籍。湘南(09~11年)、松本(12~14年)を経て、15年から新潟・Sでプレー。昨季はリーグ戦24試合に出場し、3連覇に貢献。ベストイレブンにも選ばれた。今季、11年ぶりに新潟に復帰した。

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