ニイガタフットボールプレス

【試合後コメント】~プレナスなでしこリーグカップ1部Aグループ第10節日テレ・ベレーザ戦~

■2019年7月15日(月・祝)16:30キックオフ
■新発田市五十公野公園陸上競技場

アルビレックス新潟レディース1-2日テレ・ベレーザ
[得点]新潟L/上尾野辺めぐみ(75分)、日テレ/石清水梓(49分)、長谷川唯(64分)

奥山達之監督コメント

「やるべきことに選手たちはトライしてくれています」

――しっかり守備をオーガナイズし、0-0で後半へ。前半の戦いは悪くないように映りました。

「悪くはないけど、良かったわけでもありませんでした。守備は本当に良かったんですけど、じゃあどうやって攻撃をするの?というところに力を使えていませんでした。4-3-3の相手に対して守備をしている時間が長くて、ワイドに展開することに力を使えなかった。そこのメリハリを、うまく付けられませんでした」

――ただ蹴って地域を挽回しようというのではなく、守備をして、そこからしっかりつなごうという意識は見られました。

「もちろん、ないわけではなかったんですけど、結果的にはパスがボール何個分もずれていて、それでは前に収まらない。そういう、ちょっとした精度で攻撃がうまくいかなかったし、そこにこだわらないといけないと、改めて感じました」

――後半、相手がフォーメーション、メンバーはそのままに、ポジションをいくつか入れ替えてきました。それが早々の失点につながりましたか?

「CBの岩清水(梓)選手がアンカーに上がってきたり、ウイングが左右入れ替わったりというのはありましたが、僕の中では相手が変わった後も、それぞれのマッチアップで自分たちが負けているとは感じていませんでした。だから気にならなかったし、逆にその変化を利用したかったんですけど。それだけに、少しもったいない失点でした。それまでうまく守れていただけに」

――思い切りプレーする、ミスが出ても仲間がカバーするという姿勢が最後まであったからこそ、1点差に追いつけたとも感じました。

「最後、僕らもフォーメーションを変えて、上尾野辺(めぐみ)を前に出して2トップにしました。起点になって違いを見せてくれたし、前でボールが収まるといいサッカーができるというのを、改めて感じたところでもあります」

――あと一歩というところで、リーグカップの準決勝進出はなりませんでした。

「チームの全体的なベースを上げていかない限りは、優勝などと簡単には言えない大会だと初めから分かっていました。その上で、チームとしてやろうとする守備にトライする姿勢が、うちの選手たちには本当にある。せっかくいいところがあるので、それを今後につなげられるか、我々スタッフ陣の大事な仕事になります」

上尾野辺めぐみ選手コメント

「こういう試合ができたことは収穫。リーグ後半につなげます」

「“少なくとも前半は無失点で”というのがあり、ブロックを作ってしっかり守れたのは良かったですが、後半、モモ(アンカーを務めた左山桃子選手)の両脇に選手が立ったり、相手がやり方を変えてきたのに対応し切れませんでした。

ただ、やり方を変えられても、最後はゴール前で守れるか、足をもう一歩出せるかというところになってきますし、攻撃であればチャンスで決め切るというところになります。今日の試合で1人1人が感じたことを、リーグ戦につなげていきたいです。

シュートは、最初は出てきたGKの足下を狙おうと思っていましたが、ちょっとコースがなかったので、浮き球に変えました。リスタートからだったんですが、(阪口)萌乃がしっかり見て縦パスを出してくれたので、あとはタイミングを合わせるだけでした。

今日のように強い相手に対して、こういう試合ができたことは収穫だと思います。失点をしっかり反省して、リーグの後半戦につなげます。リーグカップを通して若い選手が経験を積んでいるし、守備はかなりできるようになってきました。ここからは、苦しいときに1点を取るところを追求しないといけないし、そのためには連係をもっと高めたいです。リーグが中断した段階で、まずまずの順位(4位、3位のINAC神戸と同じ勝ち点15)にいるので、接戦を物にできる力を付けて、上位を目指します」

松原志歩選手コメント

「新潟Lは粘り強く守れるチーム。決め切る力を付けたい」

「リーグ戦(第5節〇3-2日テレ)のときは攻撃も守備もうまくはまっていて、あのイメージで戦えればよかったんですが、今日は守備がうまくはまらず、ボールがなかなか奪えなくて相手に持たれる時間が長くなり、奪った後もミスからつなげず、攻撃ができないまま終わってしまいました。

私たちは守備をしたいわけじゃなくて、攻撃をするための守備がしたい。今日に関しては、相手にずっとボールを持たれたままで、どこで奪うか今一つみんなではっきりさせられませんでした。前半もやられてはいませんでしたが、入れさせたくないところにパスされてもいました。

あとは、ボールを取った後ですね。1本通せばチャンスが広がるところで通せず、下げて前に蹴って相手ボールになって、また攻められる繰り返しになってしまいました。ボールを取った後を大事にすれば、もっといい戦いができたと思います。

前々回のリーグ戦では、守備も攻撃も、そういったところができていました。今日は一人一人の立ち位置がリーグ戦のときとは違っていることもあって、自分の中では正しいポジションを取っているつもりでも、実際にはズレていたり。だから、仲間からすればパスを出しにくくなったところがあるのかな、と思います。だから前になかなかボールが進まず、下げて蹴るというのが増えてしまいました。相手からしたら、そうなると守りやすくなるんですが。

自分の対面する選手がいろいろ変わしましたが、相手はチームでやることにみんな忠実だな、という印象でした。ワイドに張る選手がいて、その間の嫌なところに立つ選手がいて。間に立っている選手に、どう対応するかというのを、最後まではっきりさせられませんでした。自分が行くとワイドの選手がフリーになるし、CBが行くとゴール前にスペースができるし、といった感じで。こちらが対応しようとすると、相手はさらに違うことをやってきたり、ベレーザは駆け引きがうまかったです。

めぐさんが1点決めたとき、こちらに勢いがあったし、チャンスも作れていたので、行けると思ったんですが……。シュート、ラストパスの精度を高めて少ないチャンスを決め切れるチームになっていけば、粘り強く守れるチームなので、もっと上に行けると感じました。

私は今シーズン、セレッソ(大阪堺)から新潟Lに移籍してきて、偉大な先輩がたくさんいる中でサッカーができています。今まではチームに先輩がいなくて、今の環境がすごくありがたいです。いろんなアドバイスもいただけるし、レギュラー争いも本当に激しい。毎日の練習からしっかりやらないと、試合に絡めないです。そういう中で成長できていると思います。自分は、このチームでいろいろなポジションをやらせていただいていて、どこで出ても持っている力をすべて出せるような選手になりたいです。

奥山(達之)監督は練習から1人1人を本当によく見ているので、気が抜けないですし、もっと頑張らないといけない。周りの先輩はみんなうまくて、『うまいなあ』といつも思うし、思うだけじゃなく実際に声に出しながら(笑)、練習から頑張っています」

石淵萌実選手コメント

「勝つためにはワンチャンスを物にできるようにならないといけない」

「前々回、ベレーザとやったとき勝ちましたが(第5節〇3-2日テレ)、そのときとフォーメーションが違っていて。前々回は4-4-2、今回は4-1‐4-1で、自分は1トップでした。守備になったときに相手のアンカーに最初はボールを入れさせなかったんですが、やっぱり相手はうまくて、グラウンダーのパスだけじゃなく、途中から浮き球のパスでアンカーにボールを付けられるようになりました。前半はアンカーにボールを入れられても、みんなで協力して、何とか耐えたというのが正直なところです。守備も完全にはまり切らず、後半、バタバタっと失点してしまったと感じます。

前半は耐える時間だと感じていました。ハーフタイムに守備はみんなで耐えられているけど、でも点を取らないと勝てないから、後半はしっかり守備から攻撃につなげていこうという話をして入りましたが、先に失点してしまいました。でも最後、4-4-2にしてからは、前から守備をはめていくのが効果的だったと思います。それは前々回に勝ったときと同じで。

攻撃に関しては、チャンスが少ない中でロングシュートだとか、クロスからのシュートとか。ワンチャンスを物にしないと、今日のような相手には勝てないと感じました。自分も前半と後半、1本ずつチャンスがあったんですけど、そこで決め切れないと勝てないと痛感しました。

粘り強く戦うだとか、1人が1.5人分、2人分、守備で頑張ろうというのはいつもみんなで話していますし、奥山監督にも言われることです。この試合で感じたのは、そうした守備から、どう攻撃につなげていくのか。プラス、90分通して守り切れるか。今日は前半は無失点でしたけど、後半2失点して負けてしまいました。そういうところが、足りないところだったし、大会を通しても学んだところです。この経験を、しっかりリーグにつなげていきます」

reported by 大中祐二

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