【Voice of the Pitch】前を向く力~大武峻選手インタビュー①~
ピンチにも動じることなく相手の攻撃をはね返し、たとえダメージを負っても、すぐに戦う姿勢を取り戻す。頼れるセンターバックは、前節・東京ヴェルディ戦で勝点1にとどまり、残り10試合の重圧が増す中、いかなる覚悟で前を向いているのでしょうか。
■割り切って守ることができたヴェルディ戦
――正直、1-1で引き分けた東京V戦のあと、意気消沈してしまったんです。どうにも腑(ふ)に落ちないというか。
なにをそんなにへこんだのかというと、あの試合を開幕して10試合くらいのところでやれたのであれば、『先につながる勝点1』ととらえやすかったと思うのですが、今シーズン残り10試合ですから。やはり勝点2を落としたという気持ちが強い。
だからこそ大武選手の、苦しい状況でも前を向く力、肯定する力をここでお借りして、次節のヴァンフォーレ甲府戦に切り替えたいと考え、このインタビューを企画しました。
「いやいや、引き分けて勝点1に終わったことは肯定できないですよ。選手も監督、スタッフも、誰もが2を落とした、というのが共通認識です。
でも可能性がある限り、僕らはやり続けます。これからも可能性を追求する。それも、僕らの共通した認識です」
――そのヴェルディ戦ですが、準備段階のポイントのひとつが、ジャイルトン・パライバ選手対策だったと思います。デビュー戦でもあった前々節のレノファ山口FC戦で2ゴールを挙げ、さらに2得点に絡んだとあって、かなりのインパクトでしたが。
「基本的にヴェルディは、しっかりボールをつなぐチーム。なんですけど、逆にそうじゃないシチュエーション、こちらがボールを動かしながら攻め込んでいるといった状況のときほど、パライバ選手は危ない存在だよ、というのがスカウティングとしてありました。特に山口戦では、守備のときにレアンドロ選手と2人、攻め残りする。今までのヴェルディにはない武器だよ、というのをチームとして念頭に置いて、試合に臨みました。
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