ニイガタフットボールプレス

【Voice of the Pitch】前を向く力~大武峻選手インタビュー③~

ピンチにも動じることなく相手の攻撃をはね返し、たとえダメージを負っても、すぐに戦う姿勢を取り戻す。頼れるセンターバックは、前節・東京ヴェルディ戦で勝ち点1にとどまり、残り10試合の重圧が増す中、いかなる覚悟で前を向いているのでしょうか。

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■変化しながら戦うシーズン

――結果論でサッカーを見るのではなく、中身にこだわり、より良いものを求め続ける。シーズン残り10試合になっても、変わらず必要なことです。前節、東京ヴェルディ戦(第32節△1-1)の中身に関しては、どうだったのでしょうか。

「ヴェルディ戦は70分過ぎにオープンな展開になったじゃないですか。ああなったら、うちの流れだと思うんですよ。

だいたいどういう試合でも、そのくらいの時間帯からオープンになる。だからヴェルディ戦も、そうなるまで失点ゼロのまま耐えたかった、というのがあります。本当にPKがもったいなかった」

――ヴェルディ戦後に意気消沈した理由のひとつが、『残り10試合。プレーオフ圏内に入れるのだろうか?間に合うのだろうか?』という焦りにとらわれたからなんです。すごく漠然としているんですけれど。

前からボールを取りに行く力も、セットして守る力も、どちらもチームにはあると思います。けれどもヴェルディ戦は、たとえば柏レイソル戦(第30節△1-1)とはまるでテンションが違っているように感じられました。それはなぜなんだろう、と。もちろん相手も、やるサッカーも違うのですが。

「ヴェルディが相手だったから、というのがあるとは思います。相手に応じたサッカー、というのがあるので。吉永さん(吉永一明監督)も、最初は自分のやりたいサッカーをやろうとしていたんですよ」

――監督に就任して最初のゲーム、まさに味の素スタジアムでのヴェルエディ戦(第10節△1-1)がそうでしたよね。

「そう。しっかり後ろからボールをつないで押し込んで、そこでボールを失っても攻撃に人数が掛かっているのを生かして、すぐに奪い返してまた攻める。高い位置でサッカーをやろうとしていました。

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