【サッカーパック人気1位】 【J1クラブ展望/横浜F・マリノス編】王者が乗り越えなければならない2…

ニイガタフットボールプレス

【聖籠ノート】~伝え、伝わる思い~

■ポジティブなメッセージ

今季のJ1昇格の可能性が消滅し、初めて迎える第40節のFC岐阜戦。チームがやるべき、目の前の試合を全力で勝ちにいくことに変わりはありません。このメンバーで臨めるのも、あと3試合。狙うは、3試合連続での今季ベストゲームの更新です。

そのためにも、前節・栃木戦の反省を踏まえての研さんが続きます。明日は非公開練習で、より具体的な岐阜対策が進められることになります。

今日のトレーニング終了後、早川史哉選手にはもうひとつ、大切な仕事がありました。聖籠のクラブハウスから北へ、車で約1時間。新潟県立村上高等学校での講演です。

これまでも小学校や中学校で講演・学校訪問を行ってきた史哉選手ですが、高校生を相手に話すのは初めて。全校生徒、およそ470人が集まった体育館での1時間の講演は、あらかじめ用意された17の質問に答えるのが30分、もう30分が生徒からの質問に答えるというものでした。

高校生といえば、自分の進路、引いてはこれからの生き方を考えなければならない年齢です。「より、リアルな部分で話ができました」と、話し終えた史哉選手。講演で悩みについて質問されると、「僕は悩みがあまりないんです。みなさんは今、悩みがありますか?」と逆質問し、「悩むのは目標があるからだと思います。『悩み』を『課題』だと置き換えれば、その解決に取り組むことで、悩みを持つことがいい方向に働く。そういう考えを、みなさんには持ってほしいです」と回答したのがひとつのよい例で、生徒のみなさんに一貫してポジティブに語りかけ続けていました。

「こうして講演会で話をさせていただくと、より責任感が強まるし、『がんばらないと』、という気持ちになります。僕自身が学ばせていただいている。自分の力に変えたいですね」。そんな史哉選手の背中を今、さらに特別な力が押しています。昨日、今シーズン限りでの現役引退を発表した成岡翔選手の存在です。

■「お前はこれからだぞ」

2013年から2017年までアルビレックス新潟でプレーし、今シーズンは地元でもあるJ3の藤枝MYFCに所属する成岡選手。史哉選手が成岡選手から引退すると連絡を受けたのは、先週のことだったそうです。

「やっぱり、また一緒にプレーしたいという思いがありました。同じチームじゃなく、対戦相手でもいいから。当時、一緒にプレーした選手たちと、またサッカーがしたい。達さん(田中達也選手)とは今、できてますけど」

史哉選手の言う「当時」は、もちろん、ルーキーイヤーであり、急性白血病と診断された2016年シーズンのこと。史哉選手がチームメートに自分の病気のことを告げ、迎えたJ1リーグ1stステージ第15節の大宮アルディージャ戦で成岡選手が挙げた魂のゴールは、今もなお、私たちの胸を強く打ち続けます。

史哉選手は、『俺は今年で引退するけど、お前はこれからだぞ』と翔選手からメッセージで託されたといいます。

「翔さんの仲間のためにプレーするところ、チームを考えてプレーできるところを引き継ぎたいです。それがどういうことなのか、僕の病気が分かったときも、気持ちで押し込んだあのゴールで実際に見せてくれました。本当に大きな力になったし、これから僕も、そんなプレーを目指し続けます」

バトンは、しっかりと受け渡されています。

reported by 大中祐二

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