【インタビュー】「深く融合することを求めます」~アルベルト監督の蹴球文化論(1)~
サッカーにおいて技術やフィジカル、戦術理解は大切ですが、チームスポーツですから選手同士の相互理解は不可欠です。一気に多国籍化が進んだ今季のチームを、アルベルト監督はどのようにまとめようと考えているのでしょうか。
■公式戦で勇気を持って
――1カ月に及んだ高知キャンプでは、7試合のトレーニングゲームが行われました。そのラスト2試合、0-0で引き分けたブラウブリッツ秋田戦と、1-3で敗れたカターレ富山戦のことをずっと考えています。
秋田戦は、キャンプで取り組んできたプレー、チームが目指すスタイルを、最も表現できたといってよい試合でした。
ところが3日後の富山戦は、メンバーを入れ替えて臨んだ試合だったとはいえ、リアクションとなる場面が頻発してしまった。試合後、監督は「プレシーズンの練習試合の中で、最も受け身となってしまった」と指摘されています。
この差、違いについて、どう考えていらっしゃいますか?
「秋田戦、富山戦それぞれについて、まさしくその通りです。富山戦に関しては、決して悪くはないスタートでした。最初の10分過ぎまでは、ひどい内容ではなかった。ところが、少し流れが悪くなり始めたところでの失点が、チームの自信を失わせることにつながってしまった。
高知キャンプ最後の練習試合がそうなったからといって、トレーニングがうまく進んでいなかったわけではありません。そのことは、富山戦の後、キャンプ最後の週に行った紅白戦をご覧いただいて、お分かりだと思います」
――おっしゃる通りです。紅白戦では、チームのスタイルがはっきり表れていました。
「ボールを持ってゴールに向かうため、ボールを奪い返すため、われわれはどうプレーするのか。チームが目指す方向をしっかり理解した上で、選手はみなプレーし続けてくれました。
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