ニイガタフットボールプレス

【躍動の季節】~成岡翔が語る2013年~ Vol.4「みんなで補い合ったから、大きな力が生まれたんです」

いまこそ、あの1年の激闘をレジェンドが振り返る――。アルビの本質に迫るスペシャルインタビュー第2弾は、昨季限りで現役を引退した成岡翔さんが登場。4回目は、2013年のクライマックスである第33節、横浜F・マリノス戦について。さらに、質問コーナーも始まります。

Vol.3はこちら

■相手よりも二歩、三歩、速い出足で

――2013年シーズンのクライマックス、第33節、アウェイの横浜F・マリノス戦について聞かせてください。

「最高に気持ちいい試合でした」

――今回、事前に『ニイガタフットボールプレス』会員のみなさんから募集した質問の中にも、次のようなものがあります。わんすけさんという、男性の方から。「2013年のハイライトといえば、アウェイの横浜F・マリノス戦だと思いますが、あのときはどういう心境でゲームに臨んだのでしょうか?」。

「あのとき、俺たちはすでに残留を決めていたし、優勝にも関わっていないという状況で、できるだけ上の順位を目指そうと臨んだ試合でした。このシーズン、ラストは5連勝していますけど、本当に当時は負ける気がしませんでした。どこが相手でも気持ちのいい試合の入り方をして、勝てるというイメージをみんなが持っていた。だから、この日もなんのプレッシャーもなかったです。対するマリノスは優勝が懸かっていて、それからお客さんがすごく入っていたんですよ。確か、リーグ最多の観客を記録したんじゃなかったかな?」

――6万2632人で、昨シーズン、最終節の横浜F・マリノス対FC東京の試合で6万3854人が集まり、更新されるまではJリーグの1試合における最多観客数動員数でした。

「でしょ? 超満員のスタジアムというのも、俺たちを気持ちよくさせる効果がありましたね。今でも覚えているのは、試合前のイベントで、ミュージカル『レ・ミゼラブル』の歌が歌われたんですよ(民衆の歌)。選手入場の直前に。それがすばらしくて。『よし、戦うぞ!』と俺の気持ちが一気に盛り上がっちゃった。『俺をやる気にさせてくれたな、マリノス』みたいな(笑)」

――まさか、新潟サイドにもそんなプラスの効果があったとは。

「そうそう。そのときはふざけた感じで言っていましたけど、本当にいい状態で試合に入っていくことができました」

(残り 4410文字/全文: 5350文字)

ユーザー登録と購読手続が完了するとお読みいただけます。

ウェブマガジンのご案内

日本サッカーの全てがここに。【新登場】タグマ!サッカーパック

会員の方は、ログインしてください。

« 次の記事
前の記事 »

ページ先頭へ