ニイガタフットボールプレス

【飛翔の季節】~松尾直人が語る2004年2ndステージ~ Vol.5「縁もゆかりもなかった新潟が、今ではもう一つのふるさとです」

レジェンドが語る、あのシーズン。第三弾は、アルビレックス新潟が初めてJ1で戦った夏、ヴィッセル神戸から期限付き移籍で加入した松尾直人さんが登場。新潟との出会いについてうかがいました。

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■そのときの自分は、一人のミーハーなサッカーファン

――2004年当時、ホームゲームはいつも満員でした。4万人のサポーターの声援を受けながらプレーするのは、どういう気分でしたか?

「何といえばいいのかな。サポーターのみなさんはスタンドにいるから、ピッチの自分たちより上にいるわけじゃないですか。でも、みんなの声援は頭の上から降ってくる感じではなくて、下から突き上げてくるような感覚だったんですよ。

僕は毎回、鳥肌が立っていました。ウォーミングアップでピッチに入っていくときもそうやし、選手入場のときもそう。常にです。だから、いい緊張感を持って試合に入ることができていました。かといって、過緊張でガチガチになるわけではない。サポーターの声援が選手を後押ししてくれるのが、すごく伝わってくるスタジアムだったからです」

――2度目の在籍となった2007年からを新潟での「シーズン2」だとすると、神戸からの期限付き移籍でプレーした2004年2ndステージは、いわば「シーズン1」です。このシーズン1で、最もインパクトのあった選手は?

「やっぱり、モトさん(山口素弘、現名古屋グランパスアカデミーダイレクター)ですね。あの日韓戦のゴールがめちゃめちゃ好きやったんで」

――フランスワールドカップ・アジア最終予選、日韓戦のループシュート!

「そう! だから新潟に来てみて、『うわ、山口素弘さんや!』となった」

――そのままじゃないですか(笑)。

「いやいや、それくらいインパクトありましたよ。30代半ばで、動き的には全盛期のものではなかったかもしれないですけど、それでも一瞬のプレーがすごかった。ほんまにサッカーを知ってるなあ、というのが伝わってきました」

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