【勝手に蹴りやがれ】~スポルトへの返答~
■書いているうちに力がこもり
「プリンスのジャパンツアーに関する俺の記事が翻訳されて、アメリカの雑誌に掲載されたんだよ。だから俺もついに全米進出だ!」
かつてある音楽雑誌で当時の渋谷陽一編集長が書いていたことを思い出したのは、今回、バルセロナのスポーツ紙『Diario Sport』にアルベルト監督についてコメントを寄せることになったからだ。
編集部からの質問は3つ。あらかじめ広報の根津さんからは、「紙面をそれほど割けないので、コメントは短くて構わない」と伝えられていた。だがやっぱり書いているうちに熱が入る。長々と返答してしまった。
バッサリ切られるのは覚悟の上で提出したコメントは、まさに最も力をこめて書いた部分が完全にスルーされる形で11月17日の電子版スポルトに掲載された。まあいい。分かっていたことだ。それにこれで僕も「欧州組」になったと言えなくもない、のかな?
いずれにせよ、このまま流れ去るのはちょっと残念だった。3つの返答にはこの1年、僕なりにアルベルト監督が新潟で成してきたことについて取材を続けて感じたエッセンスを込めていた。特に問3の答えに。
アルベルト監督の了解を得て、『Diario Sport』への返答を『ニイガタフットボールプレス』に掲載することになった。
実際の記事には他にマウロ、島田譲、本間至恩の各選手コメントも引用されていた。そのうち日本語版にも載るそうだ。
アルベルト監督が新潟に持ち込んだポジショナルプレーにフォーカスするテーマからすれば、「人と街がプレースタイルを規定する」とした彼のチームがハイプレスからの速攻に行き着いたことは、それほど重要ではないだろう。だが、それこそが僕にとっては大切だった。
2021年もアルベルトアルビが続くことを、今、心からうれしく思っている。
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