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ニイガタフットボールプレス

【Voice of the Pitch】~小島亨介インタビュー~vol.1「見木選手にはお見舞いのメッセージを直接いただきました」

左足の正確なキックと優れた技術を駆使してビルドアップに加わる姿は、「11人目のフィールドプレーヤー」だ。アルベルト監督が推し進めるボールを保持し、ゲームを支配して勝利する攻撃サッカーを進化させる守護神は、たび重なるけがを乗り越え、新潟のJ1昇格に燃えている。

■思った以上のダメージだった

――千葉戦(第25節△0-0)で脳震とうで途中交代した後、順調に復帰プログラムを消化しているそうですね。本当にひと安心です。

「ありがとうございます。もう大丈夫です」

――“その瞬間”の話から聞かせていただけますか?

「どうなったのか、あまり覚えていないんです。後から映像で見直して、ようやく自分でも状況を把握したんですけど。

交錯する前にまず意識していたのは、ロングボールに対してディフェンスの背後をカバーすることでした。だから、来たボールにしっかり対応できるというのは感じていました。

その判断をするとき、まだ相手(見木友哉選手)と距離もあったし、キャッチしてホッと落ち着いたというか。そのタイミングで交錯したので、不意を突かれる形になってしまったんです」

――キャッチする瞬間は、ボールに集中しますからね。

「ボールにアタックすることだけを考えていて、相手選手のことは全然、見えていなかったんです。その状況で接触して、うまく対処できませんでした。キャッチしているボールを離すわけにもいかないし、宙に浮いたまま『これはヤバいな』と思いましたね。手を使って受け身を取ることもできないし、そのままピッチにたたきつけられてしまいました」

――交錯する可能性も頭に置いた上でのプレーだったんですよね?

「はい。出ていく判断をしたときの“景色”が、まだ(見木選手との)距離があると自分では感じていて」

――実際、映像で見てもそう感じます。

「接触しても、際どいタイミングではないだろうと出ていった結果なので、もっと良い判断ができるようになる必要がありますね」

――それだけ見木選手にスピードがあったから起こったことでもありますね。

「そうなんです。映像で見て、びっくりしました。あれはサッカーでは起こり得るシーンで、誰かのせいというものではないです。今後は自分も、想定してプレーしなければならない場面です」

――落ちた瞬間、意識を失ったのですか?

「何だか、よく分からない感覚でした。『何か聞こえる……』と思っていましたが、それが意味をなさないというか。目を開けようとしても開けられないし、体を動かそうにも動かせない。後から聞いた話だと、顔や左手がけいれんしていたらしくて。自分では全然、分かりませんでしたが、けっこうダメージがあったことを後から知りました」

――どのくらいで意識がはっきりしたのですか?

「ピッチ上でいろいろ処置をしていただきながら、だんだん質問されていることも理解できるようになりました。ロッカールームに戻って、ようやく目を開けることができて、意識を取り戻せた感じですね」

――ピッチ上で手当てを受けている時間も、けっこう長かったですよね。

「映像で見て、自分もそう思いました。だけどそのときは全然、時間の感覚がなくて。意外に早く意識を取り戻したと自分では思っていたんですよ。落ちて、割とすぐにロッカールームに戻ったんだろうな、と。

映像を見返したら、千葉(和彦)さんがすぐに駆け寄ってきてくれましたよね。千葉さんに助けられたという思いがあるんですよ。落ちて意識がもうろうとしているときに、千葉さんが『大丈夫か!』という感じで体に触ってくれるのが分かったし、それがあったから完全に意識を失わないで済んだのかな、と。ありがたかったです」

――見木選手も故意にぶつかってきたわけではないですし、試合後もSNSで小島選手へのお見舞いの気持ちを発信していましたね。

「逆に心配をかけ過ぎてしまいました」

――大事に至らなくて、本当に何よりです。試合後、見木選手と話す機会はあったのですか?

「それはなかったですね。僕はロッカールームにずっといましたし、今の新型コロナウイルスの状況もあったと思います。その分、SNS上で見木選手からは直接、メッセージをいただきました。試合当日は携帯を触ることができなかったので、すぐに返事はできなかったんですけど、翌日、僕も大丈夫であることを返信できました」

(つづく)

【プロフィール】小島亨介(こじま・りょうすけ)/1997年1月30日生まれ、愛知県出身。GK。背番号1。183㎝、79㎏。名古屋グランパスU-15、U-18、早稲田大を経て、2019年、大分トリニータに加入。20年、アルビレックス新潟に期限付きで加入すると、開幕のザスパクサツ群馬戦に先発したが、新型コロナウイルスによる中断中に左すねを疲労骨折。手術を経て復帰するも、けがで再離脱するなど、苦しい1年を送る。期限付き移籍を1年延長した今季、開幕前に左すねを再手術。長いリハビリを経て、第18節ファジアーノ岡山戦で今季初出場を果たした。俊敏なセービングでチームを救うのはもちろん、左足の正確なキックと技術を駆使して、アルベルト監督が推し進めるボールを保持し、状況を支配して勝利する攻撃サッカーを進化させる。

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