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ニイガタフットボールプレス

【頼もう、感想戦!feat.成岡翔】~明治安田生命J2第1節・仙台戦vol.1~「存分に表現された継続性」

いよいよ、2022シーズンが開幕。第1節・仙台戦を語り尽くすのは成岡翔さんです。昨季から何が継続され、どのような上積みが期待できるのか。翔さんの話が進むほど、わくわくが止まりません!

■いきなりの大テーマ

――2022シーズンが開幕しました。今年も「頼もう!感想戦」、よろしくお願いいたします!

「よろしくお願いします! 今シーズンは、いつも以上に楽しみです。試合を見たいという欲求が高まっているんですよ。それもライブで。スタジアムに行って、あの熱気を感じたい、という。

現役を引退して2年しかたっていませんが、けっこう離れている感覚があって。だからシーズンが開幕する前から、今年はできるだけスタジアムに足を運びたいと思っているんです」

――翔さんが所属し、プレーしていたチームが、J1の福岡、磐田、J2の新潟、J3の相模原、藤枝と各カテゴリーにあることで、接点や視点も膨らみそうですね。

「どのカテゴリーを見ても楽しみがあります。純粋にサッカーを勉強したいという気持ちも強いんですよ。

去年、おととしは現役引退して、“仕事につなげるためにも見なきゃいけない”、というところもありました。だけど今年は楽しみたい、サッカーをより深く知りたい、そのためにしっかり試合を見たいという気持ちが強い。それはこの2年間で、サッカーをプレーする側ではなく、見る側に立ったときの楽しさが少しずつ分かってきたからなのかもしれません」

――J1に関しては、いきなり福岡対磐田の“成岡ダービー”で始まりましたね。

「そんなダービーがあるんですか(笑)? 試合前は、磐田がしっかりボールを持って試合を進めるんじゃないかと予想していました。しかしふたを開けてみると、ほぼほぼ福岡の試合でしたね。昨シーズン、J1を戦い抜いてきたという意地を感じました。強度的なところも福岡の方が上回っていて。

キャンプ中の練習試合が動画配信されていたので、ジュビロの映像は見ていたました。それを踏まえても、福岡はサッカーが継続されていると感じたし、ホーム開幕戦というモチベーションの高さが球際に出ていたと思います」

――磐田にとっても後ろ向きな引き分けではなかったのでは。これからJ1を戦っていく目安、基準を得られたでしょうし。

「そうですね。ジュビロは経験豊富な選手が多いので、いろいろつかめたと思います。開幕戦にピークを持ってこれるようなチームなんて、ほとんどないですし。この試合を基準に、ここからどう上げていくか、見通しが立ったんじゃないでしょうか。そういう意味でも、磐田にとって1-1という結果は悪くない。これからですね」

――それに通じることが、新潟の開幕戦にもいえると思います。降格してきた仙台とアウェイで対戦して、スコアレスドローでした。

「新潟がやろうとすることが明確に見えた試合でしたね。継続する部分を存分に出していたと思います。

特に、4-4-2に対しての新潟のフォーメーション、戦い方の優位性ですよね。中盤でのギャップを生かしながらボールを持って攻めに入ることを試合を通してやれていたし、去年から継続されているところでもあります。だからこそ、勝負強さがテーマですね。今シーズンも」

――いきなり大テーマが出ましたね。

「サッカー的にはある程度、洗練されているし、新加入選手も先発する中で、開幕戦ですでにチームとして成り立っていることも示せました。シーズンは始まったばかりですが、このサッカーを継続しながら踏ん張りどころで踏ん張る、勝ち切る、勝点を拾っていくという勝負強さが、J1に上がるための課題、やるべきことになってくる。そういう印象を受けた試合でした」

■緊急事態を乗り越えて

――ポジティブな要素もたくさん見られた開幕戦でしたが、始まるまでは例年にはない未知数なところもありました。キャンプが始まってすぐに新型ウイルスの感染者が複数出て、選手、スタッフ全員が濃厚接触者となり、10日間、活動休止という緊急事態がありましたから。

「そこだけが不安でしたよ。やるサッカーに関しては継続されるだろうし、松橋力蔵新監督が何をどう上積みしていくのか、とても楽しみではありましたが、開幕に臨む選手たちのコンディションだけが心配でした。だけど、いざ試合が始まるとコンディションの悪さはまったく感じなかったですし、本当によかったです」

――もしも翔さんが現役中に同じ立場になったら、どうですか? キャンプ3日目で『これから10日間、屋外の練習はなし、ホテルの自室で待機』となったら…。

「僕は無理ですね(笑)。絶対に開幕に間に合わない。

特に30歳を越えてからは、本当にコンディションを整えてシーズンに入ることを意識していましたから。オフの間も休む時間を減らして体を動かし続けて、できる限り調整してチームの始動に臨んでいましたが、今回のアルビの場合は、そうやって積み上げてきたものが一度ゼロになったわけです。そこからの再調整というのは、年齢に関係なく本当に難しかったと思いますよ。ベテランだけでなく、若手にとっても。この大変さは、選手やスタッフ以外のみなさんには、なかなか分かっていただけないでしょう。だからこそ、仙台戦のパフォーマンスが良かったと感じるんです」

――選手の肌感覚として『なるほど』と思ったのが、開幕前にインタビューした堀米悠斗選手が、10日間の隔離生活を終えて全体練習が再開されたとき、プレーしていてフィジカル的にきついというより、頭が動かないことの方が大変だったと話してくれたんですよ。

「やっているサッカー自体、頭を使いながらのものですしね。そこは大変だったと思います。スピード感がずれたり、チームメートとすり合わせる部分で、少なからずストレスがあったでしょうね」

――ただ、仙台戦を見る限りではチームとしてしっかり調整できた印象でした。

「キャンプの予定が大幅に狂ったにもかかわらず、仙台戦であれだけできたわけですからね。もっともっと良くなるはずです」

(つづく)

【プロフィール】成岡翔(なるおか・しょう)/1984年5月31日生まれ、静岡県島田市出身。藤枝東高校から2003年、磐田に加入。11年に福岡に移籍し、13年、完全移籍で新潟に加入した。サイドハーフ、ボランチ、そしてFWでたぐいまれなサッカーセンスを発揮し、新潟で最初のシーズンは全34試合に先発出場。在籍した5シーズンでリーグ戦113試合に出場し、10得点を挙げ、17年にはJ1リーグ通算300試合出場を達成した。18年、J3のSC相模原に移籍。19年、J3の藤枝MYFCに加入し、11月5日に同年シーズンでの現役引退を発表した。今年はサッカースクールSKY(https://www.sky-soccer.net/)での指導が主になる。

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