ニイガタフットボールプレス

【頼もう!感想戦 feat.平澤大輔】~明治安田生命J2リーグ第16節vsFC町田ゼルビア vol.1~「負けても膨らむこの期待」

新型ウイルス感染症の陽性者が複数出て、メンバー変更を迫られたチームは、どのように“反応”したのでしょうか? 結果は9試合の黒星に。ですが、これからの期待を膨らませてくれる可能性が随所に見られたゲームとなりました。第16節・町田戦を、試合当日が誕生日で、開催地が出身地である元サッカーマガジン編集長・平澤大輔さんと語り尽くします!

■メンバー表を見たときに

――久しぶりの敗戦となった今回の町田戦。意外だったのは、町田がシーズン後半に残留を争うチームのような、非常に手堅いサッカーをしてきたところでした。8戦未勝利という苦しい状況を抜け出すために必死だったがゆえの、町田の選択だったのではないかと想像します。

「試合が始まってしばらくはそうでもなかったのですが、前半15分過ぎくらいからは、かなり割り切ったところがあるように僕にも感じられました。それでJリーグの公式HPでは、この試合の町田の予想布陣は3バックだったんですが、僕が見る限りは、キックオフ直後からほぼ4バックに近い形だったのではないかなと思いました。左の中盤の太田修介選手がどこに立つかによって、5バックにも4バックにも見えたんですね。最終ラインの、千葉から加入した岡野洵選手がかなり左に寄っていたので、4バックだと認識して、サッカーマガジンWEBの記事の布陣図も4-4-2としました。

途中からは、より明確に4バックになる時間もあり、そうすることで町田が何をしてきたかというと、かなりマンツーマンに近い形で人を見るディフェンスだったんです。そのあたりが、大中さんのいうような残留するための堅いサッカーという印象につながったのかもしれません」

――町田との試合はいつも苦しむんですけど、今回のようなマンマーク的な守り方は、ほぼ記憶にありません。そこは一つ、ランコ・ポポヴィッチ監督も仕込んできたのかな、と。

「開幕からしばらくは上位にいたのに、ここにきて8試合勝ちなしという状況が、今回の戦いを選ばせたところはあるでしょう。ただ、ポポさん(ポポヴィッチ監督)は、試合後に『特に今までと何か変えたところはない。ここまでも、間違ったことをしてきたわけではない。選手たちがこの試合でもやり続けてくれて感謝している。みんな、最後の最後までチームのためにプレーしてくれた』とコメントされていました。どこまでが本音か分かりませんが、もちろんコメントには出ていない部分で、新潟に勝つためにより具体的に策を仕込んできていたところは、間違いなくあると思います」

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