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野球部は休み少なく、練習が長い!?

【県青少年野球協議会②】
第2回役員会(11月21日)の研修会で、県教委スポーツ課の指導主事・柳沢勝美さんが「長野県中学生期のスポーツ活動指針及び長野県高等学校の運動部活動方針について」と題して講演した。
【要旨】
スポーツ庁の「運動部活動の在り方に関する総合的なガイドライン」(平成30年3月)に基づき、県教委が示した指針の目指すところは「短時間での効率的・効果的な活動で傷害を防止」と「学校と地域が連携して少子化や多様なニーズを踏まえた環境を整備」。その概要として高校では休養日の設定(学期中は原則週2日以上の休養日)、活動時間を1日長くとも3時間程度と示した。
中学生の主な概要は、休養日を週2日以上、長期休業はその半分以上を休養とする。活動時間は平日2時間程度で休業日は長くても3時間程度し、朝部活は原則行わないことにしいている。
公立高校での運動部への加入状況は、令和元年度で男子は64%、女子は36.7%で全国平均の57%、28.2%をそれぞれ上回っている。
昨年度、県高体連が、中学で運動部に加入していた生徒が高校で継続しない理由を調査したところ、1位は11.2%で「ほかにやりたいことがある」だった。これに続く2位は「自由な時間が欲しい」(10.0%)、3位は「中学までにやり尽くした」(9.8%)、4位の「休日が少ない」(8.6%)に続いた。9位には「中学までにスポーツが嫌いになった」(4.5%)というショッキングな理由もあった。
運動部員数の推移では、中学校の場合、平成20年と同30年の比較で、生徒数が87%減少したのに対して「軟式野球」は50%も減った。ソフトボールも44%減少した。ちなみにサッカーは86%、柔道は最も減少率が高い35%だった。増加したのはハンドボールや水泳、スケートなど部員が1000人満たない競技だった。
高校(公立全日制)は同期間で生徒が96%に減少。硬式野球は91%の減少にとどまったが、生徒数の減少率を上回った。軟式野球は72%、ソフトボールは77%だった。ちなみにサッカーは111%、バドミントンは110%、陸上競技は103%と増えた。また登山やボート、自転車、レスリングなどのマイナー競技で増加傾向にあり、スポーツの多様化がうかがえる。
また県教委スポーツ課が調査した令和元年の公立高校活動状況も紹介した。
◇週末(土日)の休養日の設定(回/月)=シーズン中
<全種目> 4日以上(39.4%)1-3日(49.6%)0日(11.0%)
<硬式野球部>4日以上(8.3%)1-3日(41.7%)0日(50.0%)
◇週末(土日)の活動時間=シーズン中
<全種目> 3時間以下(65.5%)3時間以上(34.5%)
<硬式野球部> 3時間以下(17.4%)3時間以上(82.6%)
このように野球部はほかの運動部より休養日が少なく、活動時間が長いことが顕著に表れた。オフシーズンはどの種目も休養日が増える傾向があるが、活動時間は野球部が長い傾向は変わらない。

 

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