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各地区の催しに連動性を持たせられないか

【コラム】
各カテゴリーで大会が終わり、完全にオフシーズンに入りました。こうなりますと、各地区で野球の体験イベントや教室、サミット(ミーティング)のような行事が目白押しとなります。
こうした行事が活発になってきたのも、各世代や硬式軟式のカテゴリーが連携を取れるようになったからです。その中心となっている県青少年野球協議会になります。
各地区の催しを訪れると、地域の規模や実情に応じてそれぞれに特色があり、とても工夫されていると感じさせられます。
一方でそれぞれの地区頼みで、県全体としての連動性をあまり感じることができません。これまで交わりのなかった各種団体が地区ごとにまとまって動き出しましたが、せっかくなのでそれぞれの実情を踏まえながらも地区間でも共通項を持って進められないかと考えさせられます。

県青少年野球協議会は来年1月11、12日、全日本野球協会がU12(小学生)の指導者向けに行う「野球指導者講習会」を塩尻市の塩尻志学館高校で受講できるようにします(東京で行っている研修を中継)。これを受講すると県協議会の公認指導者(2年間)の資格が取得できます。ただ、この資格がないと指導できない、というものではないので、強制力はありませんが、指導がライセンス制へと向かっていく中で、指導力アップの自己研さんとして多くの方に受けてほしい研修です。内容、講師ともすごいので中学、高校の指導者にとっても十分に生かせると思います。受講料5000円はかなりお得です。

今回の初めての講習会は試行的な要素もありますが、例えば地区単位で行っている研修会のようなものでも、一定の内容の講座を公認指導者の1単位と認められれば、より多くの人が効果的に受講できるのではないかと思います。
この先、ライセンス制は避けて通れない流れだと思います。指導者をやる人がいなくなる、ますます野球をやる子が減る、などの声も聴きますが、これを避けていたらいつまでたっても野球界は何も変わりません。体験イベントなどの普及活動と両輪で進めてこそ、効果が出てくると思います。
そして県協議会の技術委員会では、小学生向けの正しい投げ方のマニュアル(動画など)も準備しています。けがの予防、さらに将来的に技術を伸ばす、すごく重要なポイントだと思います。こうしたものも地区ごとの教室などで少しずつでも取り入れていければ、県として一貫性のある指導、育成につながっていくと思います。正しい技術に地域性はいりません。
県内各地、くまなくといっていいほど新たな動きが出てきています。ただ、県、そして国内全体で野球界は過渡期にあるのではっきりした方向性を示しきれない部分もあります。それでも各種団体、各地域が足並みをそろえていけたらと思います。

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