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ninesコラム「野球一考」 実技編④ 走塁(初級)

ninesコラム「野球一考」 実技編④ 走塁(初級)

今までなんとなくやってきたけれど、この自粛期間中にこっそり基本的な方法を覚えてしまおうと思う選手は、ぜひ参考にしてみてください。

そもそも野球は、「本塁に生還した人数が多い方が勝ち」というゲームです。スピードガンコンテストでも、飛距離コンテストでもありません。走塁に対する意識が低いチームは、いくら優勝候補と言われていても、必ず途中でコケて敗退します。

いつの時代でもプロアマ問わず、強いと評されるチームは、例外なく高い機動力を誇ります。70年代の広島、80年代の西武、90年代のヤクルト、そして最近ではソフトバンク。高校野球もしかり。全国的には強いとは言われない長野県代表ですが、全国レベルで対等に戦える高校は、走塁をきちんとやるチームです。1991年、上田投手を擁して選抜準優勝をした松商学園、2000年代の長野日大、そして近年では佐久長聖。

今回は、走塁に関する初歩の初歩、「一塁ランナーのリードの取り方」のうちの、最初の離塁の仕方に関してです。野球人口を増やすためには、まず思い切り打って、投げて、野球の楽しさを感じてもらうことが大事です。しかし、「ジュニアの最終段階」である高校野球では、ある程度「競技」としての野球を学ぶことも必要です。その上の段階である大学・社会人、プロでは、「まあいっか」で済まされる野球などやっていないのですから。

いい野球選手になるための、「部品の一つ」として参考にしていただければ幸いです。ありがとうございました。

<赤池 行平>
1968年長野市出身。長野高-慶大。高2春に甲子園出場。慶大では、六大学リーグ戦通算80試合出場、82安打(4本塁打)、26盗塁と、攻撃の中心として3度のリーグ優勝に貢献。セガサミー野球部トレーニングコーチ、東京国際大学野球部コーチを歴任。コーチ退任後は同大学専任講師として、野球のバッティングに関する学術論文を連続して発表。注目が高まっている。

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