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【編集部コラム】代替大会開催が決まりー

長野県高野連は、中止になった選手権大会(夏の大会)の代替大会の開催を決めました。まずは良かったですが、5月29日の記者会見ではもう一つ踏み込んだ内容の発表はされず、開催を前提に「県王者まで決めるのか」と勝手に期待していた身からすると、やや煮え切れない思いもしました。

ただ、県高野連の非常に慎重な姿勢からして、外部が想像するような単純なものではなく、開催はいかに難しいかを感じさせられました。

開催の前提は①新型コロナウイルス感染症拡大の危険性が高まらないこと②平常の学校生活が送られている、の2点です。特に①は高野連や学校、野球部の努力ではどうしようもない要素で、予断を許しません。

高校は多くが5月中、分散当校で、6月からようやく全校登校が始まってきます。ただ、部活動は週ごとに少しずつ活動時間を延ばす段階で、まずは授業を通常に戻していくことが先決の状況です。

当初夏の大会の開幕予定は7月4日。今から1カ月ほどで間に合わせるのは、学校生活やコンディション面などからも困難ということで、開幕が延期されました。そこで代替大会の開幕は18日となりました(軟式も同日)。

本来18日は準々決勝。8チーム以外は、3年生が引退し、新チームがスタートしている時期になります。会場も主会場の長野オリスタに集約されています。

そこで今度問題になるのが会場です。高野連によると、他団体の理解協力もあり、少しずつ試合会場は確保できているようです。どのチームも1試合を行える条件から、どのくらい試合数を上積みしていくことができるのか。

会場は春、秋の地区大会のように4地区で行う見通しです。やはり移動を減らすにはこうなるでしょう。ここからトーナメント方式で、地区代表が決まり、さらに県大会のような形に持っていけるのか、注目されるところです。ほかの県では県チャンピオンを決める、甲子園で夏休みに代表校の試合を、などの声が聞こえますが、長野県の実情からして課題はとても多いです。

平日に試合ができれば球場も取りやすいでしょうが、これ以上授業を欠くことはできないので週末祝日の開催が原則となります。生徒ももちろんですが、高野連の役員の先生方も授業を欠くわけにはいかないでしょう。
不透明な要素も多いですが、生徒のモチベーションは実際どうか、聞いてみたいです。この代替大会も県高野連は「真剣勝負の機会」に位置づけ、そういう準備を進めます。

ただ、各チーム、下級生を入れ最強布陣を組むのか、3年生を優先にするのか、場合によっては進路の準備で出場辞退になっても、高野連はそれを尊重するそうです。

ちなみに本来、夏は登録選手の入れ替えは原則できませんが、春秋のように試合ごとに入れ替えを認めます。ただその場合、勝ち上がりの試合形式が確保されての話ですが。ベンチ入りは通常の20人。県外では増やすところもあるようですが、「密」は避けられません。

また会場は無観客として、部員の入場は認めますが、保護者は検討中とのこと。いずれにしてもいつもの夏の球場の雰囲気とはいきません。こうした条件だからこそ、ぜひバーチャル高校野球を今年も中継してほしいものです。

この代替大会の会期は、場合によっては8月上旬にずれこむことも想定されます。今年は秋のシードを決める予備戦がなくなったからいいですが、その月末には秋の地区予選が始まります。多くの新チームのスタートが遅れます。

そう考えると、秋の大会も観客を入れるなど通常の形でできるのか懸念されます。また新チームの選手たち、特に1年生は、本来は4、5月に基礎体力づくりをしっかりしておかなければいけないところ、満足にできていません。まして部活がなかったので、入部も確定していないチームもあります。

どこも条件は同じなので、代替大会もそうですが、焦らずにつくっていくしかありません。
長野県で代替大会の開催が決まったことはまずは大きな一歩。部活動の制限はありますが、まだ開幕まで50日あります。ここをどう過ごすか。6月、みんなでグラウンドに立ち、新たな力が湧いてくることに期待します。

 

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