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【高校】代替大会までに見ておきたい⑧ 上田西・島田蔵都投手

3年生世代でエース阿部巧雅と並ぶ主戦投手となる期待が高かったが、これまで故障で十分に実戦登板ができなかった島田蔵都。ようやく右肘の不安もなくなり、厚い投手陣の一角に滑り込んだ。140㌔超のストレートと独特の変化球で、最初で最後の夏に存在感を示す。

↑ 万全で最後の夏に臨む島田

右上手投げの島田は、2年春の東信予選で背番号1を付けた。小諸商との決勝では先発で6回3分の1を投げ、8奪三振、2失点で優勝に貢献した。県大会はベンチ入りしたものの、肘の違和感で未登板。右肘の疲労骨折と判明した。

結局、2年夏はベンチ外。その秋は東信予選で1試合1イニングだけ中継ぎ登板したが、違和感があり、十分な戦力になれままシーズンを終えた。

この間、島田はウエトレなどで下半身の強化に努めたほか、故障しないためのフォームを固めてきた。

ようやく年が明けて投球の強度が上げられ、3月のシーズンインのときは「怖さがなく投げられるようになった」と島田。巻き返しを期した直後、新型コロナによる休校で実戦の機会が遠のいた。

175㌢、80㌔のがっちりした体格。真上から投げ込むストレートは、練習再開後、141㌔をマーク。吉﨑琢朗監督はその直球を認めた上で、「変化球の曲がり方が独特」と別の評価をする。

スライダー、カットボール、チェンジアップを操る島田は「変化球でもカウントが取れる」のを強みにする。それだけに吉﨑監督も「試合をつくれるタイプ」と信頼を置く。

島田にとっては最初で最後の夏の公式戦となる。「さらに変化球の精度を上げたい」と高みを目指し、「一生懸命に楽しく投げ、とにかく勝ちにつなげたい」と、不完全燃焼だった2年間の思いをぶつける。
上田一中時代は上田シニアに所属。

↓ 変化球がいい島田だが、決して技巧派ではない

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