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【中学軟式】桔梗クラブ 全国大会相次ぐ中止も長打でインパクト

桔梗クラブ(塩尻市)は、出場予定だった3月の第11回全日本少年春季大会(静岡)に続き、8月の第50回中部日本地区選抜大会(ナゴヤドーム)も新型コロナウイルス感染拡大に伴い中止になる憂き目にあった。しかし、その長打力は相当なインパクトを残した。

↑ 全国切符を獲得していた桔梗クラブ

桔梗クは、塩尻西部中の軟式野球部を母体に、今季から楢川中で希望する1年生を加えた社会体育のクラブチーム。昨年9月の県大会では、第1回大会以来の優勝を果たした。特に佐久長聖との決勝では、エースでもある古畑大地が中野市営球場のレフトスタンド(93㍍)に2打席連続でたたき込む、圧巻の打撃を見せた。前回大会から県優勝チームがそのまま翌春の全日本春季大会への出場権を得られるようになっていた。

しかし初の全国大会出場となるはずだった3月、コロナ拡大で大会が中止になった。小林康生主将は「予想はしていたがショック。夏がある、と切り替えた」。古畑は「春は投手力がまだ低かったので、上げるチャンスだと思った」と前向きにとらえた。

その後も中学軟式の公式戦は軒並み中止に。中部日本地区選抜大会の県予選も開催できないため、主催の県軟式野球連盟は昨秋の県チャンピオン桔梗クを県代表として派遣することにした。

しかし、中部日本も感染再拡大で開幕1週間前になって中止となった。佐々木輝は「冬場の長距離走や筋トレで、自粛明けから打球がすごく飛ぶようになった。県外のすごい選手と力を試したかった」と残念そう。自粛明けの練習試合では、塩尻市営球場で古畑、小林主将がスタンドに放り込むなど、長打力に磨きがかかっていた。

センターの清水魁は自粛期間中もトレーニングを欠かさず、「一歩目が早く切れるようになった。ドームで打球に追いつけるか楽しみだった」と肩を落とした。

3年生は、8月8日に佐久長聖と春富(伊那市)の強豪との交流戦を最後に引退。外部指導者の中野秀幸監督は「バッティング練習ばかりやってきた。目標が最後まであった分、頑張ってやっていた。中止は残念だが、できるだけ高校でも続けてほしい」と、不遇の選手たちに次のステージでの活躍を期待した。

↑ 最後の交流戦を終えた桔梗クラブ

↓ 中部日本大会の中止が決まった直後も熱心に練習する選手たち

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