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【コラム】高校地区予選会を終えて

高校野球秋季県大会は、代表16校が集い、19日に開幕します。その前に4地区で行われた地区予選会を振り返りたいと思います。

まず、秋季大会が始まるまでの経緯をおさらいします。選手権の代替大会・夏季大会は、新型コロナの影響で予定より2週間遅れの7月18日に開幕。決勝戦の8月10日まで続きました。この時点で新チームは、例年より大きく遅れて始動したことになります。

また、もっとさかのぼると、4、5月はコロナ休校でほぼ練習ができませんでした。6月にしても時間が制約された中で、まずは夏季大会に合わせてチームを仕上げなければなりませんでした。

特に1年生は、高校野球の練習に耐えるための体力をつけないといけない時期に、きっちりトレーニングができなかったのは、大きかったと感じます。

こんな状況で迎えた秋の大会。毎年、新チームらしいミスや体力不足が出るものですが、この秋は、特に投手力の弱さを全般に感じさせられます。1イニングに大量点を取られる、ビッグイニングを作ってしまうケースがとても多いからです。

ちなみに北信では19試合で、二けた得点の試合は14試合。打力が高いというより、投手力が整っていないと見た方がいい内容でした。

すべての投手を見たわけでないですが、昨秋の常田君(飯山)、阿部君(上田西)のように2年時点で140㌔を超える豪腕はほとんどいないのかと思います。投手は球速がすべてではないですが、県大会を通じて北信越でも通用する投手が出てきてほしいと願います。

連合チームの健闘も光りました。連合は4地区で計5チームが出場。1、2年生ではチームが組めない、厳しい部員状況が伝わってきます。

その一方で勝利も珍しくなくなりました。南信の阿南・岡谷東・箕輪進修連合は2勝し、準々決勝(代表決定戦)まで進出。中信の明科・蘇南・豊科・穂高商の4校連合は初戦を突破し、3回戦では都市大塩尻から一時リードを奪う善戦もしました。東信の蓼科・地球環境・軽井沢連合も初戦で岩村田を4-5と苦しめました。

県教委では高校再編が具体的な校名が出て、進められています。部員の前に生徒の確保が大変な状況になってきています。

もちろん各校、部員が確保できて単独出場できればいいですが、部員不足による連合チームが当たり前になることを想定して準備しないといけないと思います。当初より連合の活動が緩和されてきましたが、学校の枠にとらわれず地域で活動できるチームも認めるなど、柔軟に対応していかないといけない時代がすぐそこまで来ている気がします。

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