nines WEB

【コラム】「22人」が意味するものはー

22人。皆さんは、何の数字か推測できるでしょうか。

これはこの春、県外の高校に進学した県内の野球経験者の人数です。

県青少年野球協議会が、加盟する中体連、リトルシニア、ボーイズリーグに調査を依頼し、昨年度の中学3年生のうち、県外の高校に進学した人数をまとめたものです。同協議会では初の調査ですが、恐らくこうした数字がまとまったこと自体、初めてことだと思います。

この春、県内の高校の野球部(硬式)に入部した男子選手(1年生)は831人。これに対して県外進学者は2.6%に相当します。これを多いと見るか、少ないと見るか。皆さんはいかがでしょうか。

私もこれまで、中学の各団体の指導者から進学状況を聞いてきた中で、例年多くて30人ぐらいかと見ていたので、実際に具体的な数字が見えると納得できました。

これまで県外校で活躍した選手の取材をしてきた中で、県外を選んだ動機を聞いています。その県の加盟校が少ないため甲子園が狙いやすい、または甲子園常連校だからと言った声のほか、「先輩がいた」「親元を離れて力を試したかった」などの理由もありました。

いろいろな話を聞く中での印象ですが、県外私立校の中学生への声掛けのタイミングも早い気がします。県外だからこその動きとも言えますが、少しでも早く進路を決めたい思いは選手も保護者もあるでしょう。

これまでに県外に進んだ中学生は、やはり「腕に覚えがある」実力者が多い印象です。

逆に県外から県内の高校に来ている高校生も相当な数がいます。ボーダーレスの時代ではありますが、今後の動向を見る上でも「22人」という数字が出たのは貴重です。

« 次の記事
前の記事 »

ページ先頭へ