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【オフ企画第4弾】斉藤和夫テクニカルダイレクターインタビュー「昨年よりも上積みして、自信をもって自分たちのリズムでやることを追求する」(取材・構成:西部謙司)(4,405文字)2014/01/30

 沖縄キャンプもスタートし、いよいよ新シーズンへ向けて本格始動ですね。補強もほぼ終わって陣容も決まりました。そこで、斉藤和夫テクニカルダイレクターに今季の補強戦略やクラブの強化についての考えを聞きました。

 米倉恒貴、高橋峻希、大久保択生、深井正樹が退団したので、まずはその穴埋めが急務でした。右SBとしては天野貴史、GKには高木駿が加入しています。FWはオナイウ阿道ですね。懸案の左SB候補として中村太亮、山中亮輔を獲得しました。田代真一はボランチで起用する意向のようです。ここは穴埋めというよりも戦術的な狙いなのでしょう。

 さて、もう一つ今季の補強には明らかな傾向があります。補強した選手が全員85年生まれ以降なんです。即戦力として補強したであろう天野(28歳)を除くと、新加入は全員25歳以下になります。主力が軒並み30歳を超えましたから、ざっくりいえばベテランと若手の二つのエイジグループに分かれた感があります。そのあたりを頭に入れながら、斉藤TDのインタビューをどうぞ。


●「クラブの土台を作る」

――どういう補強プランを立てたのでしょうか。
斉藤「ベースをしっかりしたものにすることです。2013年に現在の仕事(TD)を始めたときに、クラブとして「(J1に)上がりたい」という意欲は感じましたが、根底のところがしっかりできていなかった。08年にJ2への降格危機があって、そこは切り抜けたわけですが09年には降格しています。土台がなくなっていたので、落ちるべくして落ちたといっていいでしょう。例えば、ガンバ大阪も降格しましたけど、ベースはしっかりしていて一部に問題が生じて落ちただけでした。ですから1年で昇格できた。しっかりした土台を作りながら昇格を目指すという方針です。ベースを1、2年かけて作る、選手をしっかりと育てながら勝たなければいけないので現場は大変ですが、やらなければいけないと思っています」

――斉藤さんのおっしゃる「土台」とは何ですか。

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