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【エジリの定理】VOL.5 斜めのロブ「バルセロナを参考に、U-17日本代表でも取り入れたトレーニング」(取材・構成:西部謙司)(3,014文字)2014/04/09

 一部マニアの間で好評の本企画ですが、今回は正直困りました。というのも、図版を用いずにやってきたのですが、今回のテーマに関してはさすがに厳しいかと。そんなに難しい話ではないんですよ、ただ文字だとイメージしにくい。

 題して「ペナルティーエリア幅の左右から逆足を使っての浮き球のファーサイドペナルティーエリア内へのクロスボール」。ね、わからないでしょ(笑)。バルセロナやバイエルンの試合をよく見ている人なら、「あー、アレね」とわかるであろう「アレ」ですが、そうでない人にはいっさいわからないであろうアレです。

 それでも意地になって図版使わずに説明してみるので、ちょっと我慢して読んでみてください。

 ボールの出所から説明します。深さはペナルティーエリアより10~20メートル手前です。ただし中央ではありません、左右どちらか寄りですがペナルティーエリアの幅よりサイド側ではありません。まとめると、ペナ外10~20メートルでペナ幅の左右どちらか、ここがパスの出所です。次に受けるほうのスタートポジションはボールとは反対サイドのペナルティーエリア角付近になります。そこから斜めに走って、ボールを受けるのはゴールエリアの角より少し手前ぐらいになります。そして、そこへのパスは主に「逆足」、つまり左サイドからなら右足、右サイドからは左足のキックが使われ、球筋は浮き球です。

 どうでしょう、何となくイメージできましたでしょうか。イメージできたところで、江尻さんのインタビューへいってみてくださいませ。


――というわけで、コレについてお話をうかがいます。
江尻「この攻め方はU-17日本代表のときにトレーニングしてました。U-17では、この状況で外から斜めに入ってパスを受ける選手はサイドバック(SB)に決めていましたね。相手のSBは自分の外側の選手をケアしきれない、そのときそこへ入るのはどのポジションがいいのかと考えたときに、じゃあSBにしようと。それで、U-17では『SBが得点王を狙おう』ということでやってました」

――参考にしたのはバルセロナですか?

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