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【レビュー】J2第18節千葉2-2福岡@フクダ電子アリーナ「どうして途中から失速したのか。戦術と人選のバランス」(文・西部謙司)4,584字 2015/6/15

●2つの顔を持つチーム

 前半20分ぐらいまでは素晴らしかったと思いますよ。11分で2-0、シュート数こそ少なかったですが形は作れていましたし、何より福岡にはほとんどチャンスも作らせていませんでしたからね。

 ところが途中から福岡の攻撃を受けて互角の様相となり、前半のうちに1点差に追い付かれます。後半に入るとさらに福岡のリズムとなり、千葉が後半に放ったシュートはわずか1本、90分間でも結局4本だけ。相手は16本も打っています。後半の流れからすると、勝ち点2を失ったというより勝ち点1を拾ったゲームといえるかもしれません。

 しかし、前半あれだけ上手くいっていたのに、どうして途中から失速してしまったのか。2つの顔をみせることになった原因はどのへんにあったのかを考えてみます。

●町田・森本のホットライン

 金井貢史が蹴った、相手DFの裏のスペースで失速する嫌らしいボールをきっかけに押し込みます。すぐにCKを獲得し、また押し込んで細かいコンビネーションもみせる。申し分のない立ち上がりでした。

千葉 先発フォーメーション

[4-2-3-1]
森本
井出 町田 水野
佐藤健 パウリーニョ
中村 大岩 キム 金井
岡本

BD9R8838
 先制点は7分、大岩一貴がボワンと高く蹴り返したボールを福岡DFが蹴り返したところ、それが目の前にいた森本貴幸に当たり、すぐ側にいた町田也真人にこぼれます。素早く反応した森本が裏へ走った瞬間、町田からフワリとしたディフェンスラインの背後へ落とす絶妙のパス、コントロールした森本が豪快に左足で叩き込みます。

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