【レビュー】J2第22節金沢2-2千葉@石川西部「食い付いてこなかった金沢の2トップ」(文・西部謙司)2,477字 2015/7/9
●正しい攻撃も吸収される
3位・金沢、4位・千葉の対戦は0-0、攻め込みの多さとシュート数では千葉でしたが(シュート数14本対6本)、金沢はうまく守り切られた試合ともいえるでしょう。
かつてボクシングの世界戦で、モハメド・アリがジョージ・フォアマン戦に用いた「ロープ・ア・ドープ」という作戦をご存じでしょうか。ロープを背にして顔面をガードしたまま強打のフォアマンに打たせ続け、疲労したところをノックアウトで仕留めた。「キンシャサの奇跡」を起こした作戦です。金沢の守り方は千葉の攻撃をうまく吸収していたので、何となく思い出した次第です。
金沢の守備はコンパクトでした。フィールドプレーヤー10人の距離感を変えずに一団となって守る。そして、そのままジリジリと下がる。千葉はブロックの手前では自由にボールを持てるのですが、気がつくと攻略すべき相手ディフェンスライン裏のスペースがない。後半に関しては運び方が良かったですし、あと一歩というところまでは追い込んでいたのですが、ノックアウトパンチは入らなかったですね。
●食い付いてこなかった金沢の2トップ
中村太亮が負傷欠場、田代真一が前節途中と同様に左SBに入りました。1トップにネイツ・ペチュニク、2列目の右に水野晃樹。CBは2試合連続で栗山直樹が先発です。
金沢は4-4-2の3ラインを等間隔に敷いて例のごとく整然とした守備。千葉もいつものごとくパウリーニョがCBの間に下りてビルドアップの軸になります。
[4-2-3-1] | ||||||
ペチュニク | ||||||
谷澤 | 町田 | 水野 | ||||
パウリーニョ | 佐藤勇 | |||||
田代 | 栗山 | キム | 金井 | |||
岡本 |
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