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【レビュー】J2第12節京都1-1千葉@西京極-「作戦で得たものと失ったもの」(文・西部謙司)

明治安田生命J2リーグ 第12節
京都サンガF.C. 1-1 ジェフユナイテッド市原・千葉
http://jefunited.co.jp/top/matches/2016/0507/result/

●ロスタイム弾で引き分けに持ち込む
ロスタイムに入っていた94分でした。左CKを阿部翔平がニアへ入れ、こぼれ球を近藤直也が倒れながらのボレーシュートで決めました。その直前に競り合っていたのはGKの佐藤優也でした。CKは、エウトンがしつこくボールを追ったことで得ています。

諦めない気持ちで得た勝点1でしたね。ホームの京都がボールを支配する流れでしたが、千葉も時折鋭いカウンターを繰り出していました。京都にすれば勝点2を失った気分でしょう。しかし、引き分けは妥当とまでは言わないにしても、不思議ではない結果だったと思います。

ボランチ全員負傷中の千葉は、急造コンビである長澤和輝&若狭大志が先発。町田也真人をトップ下に起用し、右に吉田眞紀人、左に北爪健吾、1トップに船山貴之という前線の並びになります。驚いたのは北爪が2列目の左だったこと。これまで右はありましたが左は初ではないでしょうか。相手の右サイドバック(SB)石櫃洋祐を警戒したわけですね。それに伴って井出遥也がベンチスタート、多くのチャンスは井出経由という現状ですからこれも意外でした。

千葉 先発フォーメーション

船山貴之
北爪健吾 町田也真人 吉田眞紀人
長澤和輝 若狭大志
阿部翔平 近藤直也 イジュヨン 多々良敦斗
佐藤優也

作戦はまあまあうまく行っていたと思います。ただ、予想していたよりずっと堅い戦い方でした。井出を投入した時には町田との交代でしたし。まあ、アウェイですしね。アタッカーばかり並べるわけにも行かないのでしょう。その分、不完全燃焼な感じもありましたけどね。そもそも相手のSBをマークして攻撃の切り札をベンチという作戦が現実的すぎて、個人的に脱力したのは事実です。

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