犬の生活SUPER 西部謙司WEBマガジン POWERED BY EL GOLAZO

【戦術分析:海外】CL16-17 レアル・マドリー 4-1 ユベントス

●オールマイティに強い
今季のUEFAチャンピオンズリーグ(CL)優勝はレアル・マドリーでした。チャンピオンズカップの時代から通算12回目、CLになってからは初の連覇です。今季はリーガも獲っています。まさに黄金時代ですね。もうね、ここまで来ちゃったかという感想でございます。

レアルの強みは、サッカーの4局面で全部強いということです。ボールポゼッションして強い、カウンターアタックはほぼ世界一、ハイプレスで守れて、引いてもそこそこ強いです。4局面全部強いということは、どうなっても強いということです。全てのポジションにトップクラスの選手をそろえて強いという、お金がないと無理なスタイル。

例えば、ライバルのバルセロナはほぼ2局面の組み合わせで長く頂点に君臨していました。ポゼッションして押し込んでハイプレスという循環ですね。レベルは全然違いますけどジェフ千葉も狙いは同じです。バルサはこれに特化したスタイルなので、この循環にハマらなければ強くない。引いて守るバルサは大したことないです。ただ、そういうことにならないだけで。

レアルの場合はバルサに近いのですが、中盤の底にカゼミーロがいるので守備はバルサより強い。バルサのブスケツはハイプレスの時の守備は抜群ですが、どんな場合でも強力というわけではない。クロースとモドリッチもちゃんと守備はできます。まあ、引いた時のレアルの守備はユベントスやアトレティコ・マドリーほどではありません。でも速攻がありますからね。

こんなの相手にして、鹿島アントラーズはよく延長まで戦えたものだと思いますわ。

(残り 1709文字/全文: 2372文字)

ユーザー登録と購読手続が完了するとお読みいただけます。

ウェブマガジンのご案内

会員の方は、ログインしてください。

« 次の記事
前の記事 »

ページ先頭へ