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【W杯予選ザッピング】ハリルホジッチ監督への賛否、衝撃の欧州、混沌の南米

●ハリルホジッチ監督への賛否
ロシアワールドカップ予選もいよいよ大詰めです。日本はオーストラリアに勝ち、めでたく予選通過となりました。試合内容についてはご存じの通りですが、ハリルホジッチ監督について肯定派、否定派にけっこう分かれているのが興味深いと思いました。

ハリルホジッチ監督の戦い方は、ひとことでいえば堅守速攻型です。基本は「4-4-2」のゾーンディフェンス(日本は「4-5-1」ですが)、相手によって人選を変えて変化します。アルジェリアの監督時代はそういうのが得意でした。コートジボワールやPSGの時は少し違いますが、アルジェリア方式が本領だと思います。

論点を整理します。まず堅守速攻が日本に合っているか否かという点で、評価が分かれているようです。

私は現状では合っているけど、長い目で見れば合っていないという立場です。ベスト16まではいいけど、それ以上を狙うのは難しいからです。堅守速攻ではおそらく世界最高峰であるアトレティコ・マドリーでもCLを取れません。堅守速攻は基本的に相手に引かれたら終わりです。アトレティコは引かれたらワンサイドアタックでもみ合いながら攻撃するという打開策を発明しましたが、それでもレアル・マドリーには勝てなかったわけで。この型であれ以上のチームを見たことがなく、日本はなおさら難しいだろうと思っています。

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