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ジェフの2017年を振り返る④…開幕から、明らかにヤバい雰囲気が漂い始めたJ2第12節まで【2017年総括】

●これが我々の進む道(!?)
もう昨年の話で恐縮ですが、2017年シーズンのまとめを終えていなかったのでサクサクと行きます。戦術面はすでに復習ずみですので、時の流れに沿って振り返っていきます。

これ大丈夫か? てな感じで迎えた開幕はアウェイのFC町田ゼルビア戦でした。この時はまだ3バックで当分3バックが続きます。振り返ると、開幕当初と最後ではかなりメンバーが変わっていますね。だんだんチームが固まっていったのが分かります。佐藤優也、近藤直也、町田也真人、船山貴之、清武功暉の5人は開幕から先発でしたが。

双方コンパクトなつぶし合いに近い展開の中、カウンターから町田の1点が決まり1-0で開幕勝利しております。

「サイドチェンジのチャンスはあったがうまく行かず、ラストパスも精度を欠いていた」(フアンエスナイデル監督)

とはいえ「選手は全力を尽くしてくれたので感謝している」と話しています。まあ最初だし仕方ないか、という感じでしょうか。

第2節のモンテディオ山形戦(1-1)でラリベイが先発します。蛍光ペンのようなホームユニがまぶしかった(笑)。スタートは上々、その後のホームでの強さが表れていました。ただ、2試合目にしてすでに分析されていましたね。西野貴治の裏を執拗に狙われております。ガンバ大阪からの期限付きで来て、第5節まではずっとスタメンでしたが、キムボムヨンの加入でポジションを失うことになります。西野は長身で空中戦に強かったのですが、3バックの左担当にしてはあんまり左足が得意ではなかった。スピードもそんなにないですし、いまにして思えば、なぜ西野をここに使っていたのかなと。

なお、この第2節ではちばぎんの悪夢再びでありまして、プレスが掛からなくなった時間帯でモロに危ないピンチが連続しております。「ライン高すぎないか問題」ですね。

しかし、フアンエスナイデル監督は「僕らのやりたいサッカーがみられた。これが進む道」と、ご満悦でした。

「選手の努力は素晴らしく、ファンも名誉に思ってほしい。こういうサッカーをすればファンとのつながりを持てる」(フアンエスナイデル監督)

確かに戦う姿勢を見せられた。戦う姿勢を見せやすいスタイルとも言えます。そして、第3節・名古屋グランパス戦に2-0で快勝して「これはイケるんじゃないか!?」と思わせてくれました。自陣からパスをつなごうとする名古屋に対してハイプレスがハマりまくった。こういう相手にはいいゲームができることが分かりました。ただ、J2でこういう相手はむしろ少ないわけで、すぐに期待は急速にしぼむことになります。

●気持ちが足りない(?)
第4節・松本山雅FC戦、第5節・湘南ベルマーレ戦と、ターニングポイントとなった連戦です。松本戦は「してやられた試合」、湘南戦は文字どおりの「完敗」でした。

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