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23人から見えてきた(見えてこない)ロシアW杯…むしろ重要なのは大会後 #日本代表

●23人から見えないロシア
日本代表メンバー23人が発表されました。だいたい前に予想した通りでしたね。DF8人確定で、激戦区のボランチから落ちると。正直、ロシアでどう戦うのかがあまり見えません。

GK3人を除くと各ポジション2人ずつが基本になりますが、複数のポジションができる選手を入れておくと、その分スーパーサブ的な特殊な枠を作れるので、ユーティリティーな選手は重宝されます。今回だと遠藤航、酒井高徳、柴崎岳がそれに当たるかなと思います。その分FWに大迫勇也、岡崎慎司、武藤嘉紀の3人を選出しています。FWは当たり外れがありますし負傷リスクも高く、途中投入の可能性も含めて多めに選びたいポジションではあります。ただし、このチームの1トップは大迫で決まりですから、3人選んだのは2トップの可能性がある、ということでしょうかね。

ツッコミどころとしては守備的なMFを山口蛍しか選んでいないところ。酒井高徳が左右のサイドバック(SB)できるので、遠藤航が山口のバックアップなのでしょう。左右のSBと山口の3人がプレーできないという事態以外は一応対処できます。ユーティリティー便利。

このメンバーから率直に感じるのは「守る気ないのかな」です。ボランチの構成が前回大会とあまり変わりません。あの時はアルベルト ザッケローニ監督が腹括っていた感がありましたが、西野朗監督が攻めきれると考えているとしたら根拠が分かりません。守る気十分でこの人選なら、なおさらわけが分からない。

●ミドルプレス一択
23人を「4-2-3-1」と「3-4-2-1」に並べてみます。

「4-2-3-1」の場合、ボランチの一角が山口だけしかいません(遠藤がSBとバックアップ兼任)。「3-4-2-1」にしてもそこは同じですが、さらにDF中央の候補が長谷部誠しかいません。2つのフォーメーションを比べると3バックは守備用と考えている気がします。単純に守備型の選手が1人多くなるというだけの話ではありますが。

ガーナ戦の3バックはあまり参考にならないと思います。3バックをやる気あるのでテストしたわけですが、まあ言ってしまえば、あれでは使い物にならないでしょうね。押し込まれた場合を想定した布陣でしょうか。

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