ストーミングのリバプールとポジショナル・プレーのマンチェスター・シティ…ともに対策される【#UEFAチャンピオンズリーグ】グループステージ MATCHDAY5 #UCL
●ヨーロッパの「変化」の速さ
UEFAチャンピオンズリーグ グループステージ MATCHDAY5が行われました。今回取り上げるのはリバプールとマンチェスター・シティの試合です。リバプールはパリ・サンジェルマン(PSG)に敗れ、シティはリヨンと引き分けています。いわゆる「ストーミング」と「ポジショナル・プレー」を代表するリバプールとシティに対して、PSGとリヨンがそれぞれ対策をしっかり出してきて成果を挙げています。
世界のサッカーにおけるパラダイムシフトは20年に1回ぐらいしか起こりません。分かっていても、どうしようもない。小手先では全く太刀打ちできない。そういう大きな進化はそうたびたび起こるものではない。一方、小さな変化は日常的にあります。ヨーロッパ、特にCLはその変化の速度が非常に速い。それが如実に表れていた2試合だと思いました。
●リバプールの外切りプレス対策
PSG対リバプールは2-1。前半にPSGが2点を先行し、リバプールがPKで1点を返します。後半はリバプールがボールを握りますが、PSGも鋭いロングカウンターで応戦。気迫あふれるプレーぶりでホームのPSGが逃げ切っています。
戦術的なポイントはPSGによる、リバプールの外切りプレス対策でした。
以前取り上げたことがあるリバプールの守備について、簡単におさらいしておきます。フォーメーションは「4-3-3」、3ラインをしっかり構成します。「4-3-3」は守備時に「4-5-1」になってしまうことが多いのですが、リバプールは3トップを前に残したまま守ります。
どうするかというと、サラーとマネの両ウイングがボールホルダーに対して外側をカットする対応をします。「4-3-3」の構造的な弱点はMFの外側です。ウイングの外切りによって、その弱点であるスペースを使わせないようにしているわけです。MFの3人には強力なボールハンターをそろえていますから、中へのパスに対してプレスは強く、そこで奪えればサラー、マネ、フィルミーノの強烈な3トップによるカウンターができるという仕組みになっております。
では、このリバプールにPSGがどう対処したか。
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