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大宮花伝

【★無料記事】公立の希望の星にー。浦和西高校のMF石山凌太郎が仏2部ACアジャクシオ入り【全国高校サッカー選手権埼玉大会10月14日開幕・注目選手】

▼Jクラブ経由せず 直接契約は初の快挙

海外のサポーターを自分のプレーで沸かせたい−−。公立高校の希望の星が、埼玉から世界に羽ばたく。

浦和西高校のMF石山凌太郎がフランス2部のACアジャクシオに入団する。公立高校からJクラブを経由せず、フランス2部以上のカテゴリーと直接契約するのは初。しかも、浦和西高校は県内有数の進学校だ。契約はホーププロ契約というものでトップチームに合流し、規定試合数をクリアすればプロ契約となる。石山は「うれしい感情と、やっとこれからだって新鮮な気持ち」と喜び、元スペイン代表MFでJ1ヴィッセル神戸の「イニエスタみたいになりたい。攻撃の要というかテクニックで翻弄できるように」と目を輝かせた。

トップ下や左サイドを得意とするドリブラーの石山。同級生の親の同僚がエージェントと縁があり、今夏にアジャクシオへの練習参加が実現した。フィジカルとスピード自慢の選手が多い中で器用さやうまさで勝負し、「そこでほかの選手との違いを見せたい」とプレー。狙い通りに「差を見せられた」との手応えがあり、朗報を聞いた際は「安心した」と明かす。「今まで信じていたサッカーのやり方、ボールを持っていないときの立ち位置と相手の裏をかく頭を使ったプレー」がフランスの強豪に認められ、「自信がついた」とうなずいた。

浦和ジュニアユースからユースに昇格できず、才能がありながらも将来は「大学で経済を学んで金融関係で働きたいと思っていた」ところからの大きな方針転換。昨年秋ごろにエージェントから「海外に挑戦してみないか」と声を掛けられ、再びサッカーへの情熱が膨らみ始める。それでも「勉強からサッカーの切り替えは結構悩んだ」と言うが、話が具体的になるほどに「ワクワクしてきて決心しました」。姉も高校卒業後にオーストラリアへ行っていることもあり、親も本人の意志を尊重して海外挑戦を応援する。

 

 

10月14日に迫る全国高校サッカー選手権埼玉大会の練習の傍ら、フランス語習得に勤しむ。「どのつづりで、どの母音になるか。発音の仕方を勉強し、あとは構文ですね。型があるので型さえ覚えればいけるなと。発音は向こうに行って耳で覚える」と頼もしい。アジャクシオは地中海に浮かぶコルシカ島の同地が本拠地で1910年に創設。昨年5月にはJ2東京ヴェルディと業務提携し、昨夏よりMF澤井直人が期限付き移籍していた。石山は「沖縄のようなリゾート地。自然がすごくて、ここで生活したら楽しそうだと思った」と合流を心待ちにした。

浦和ジュニアユースで「戦術的なこと、ポジショニングとかオフザボールの動き」を身に付け、浦和西高校では「チームで戦うところ学び、全体を見てプレーするようになった」と成長を遂げてきた。浦和西高校の市原雄心監督は学校生活から見守り続け、「プロ向きだと思う。絶対に成功してほしい。フランスはテクニシャンが好きだから合うんじゃないか」と送り出す。これまで公立高校出身者では成し得なかった進路に「極めてレアケースの先駆者になってくれた。だからこそ成功してほしい」と願った。

また、「元々、持っていたセンスがある。それプラス学校の仲間って環境が彼にとって刺激になって成長を促してくれたのかな」と市原監督。その仲間とともに全国切符を懸けて戦う最後の高校選手権埼玉大会へ、石山は「『みんなで』がキーワード。みんなでまとまれたらいい。目の前の川越東高校との1回戦から100%のパフォーマンスを出せたら絶対勝てる」と臨む。市原監督は「選んだ道が間違いではないと自分で思えるように頑張ってほしい。本当に楽しみ。選手権で結果を出して自信をつけて行ってほしい」と期待を寄せた。

来年1月には埼玉を離れ、新天地へと飛び立つ。全国高校サッカー選手権埼玉大会での最高の結果を手土産に、フランスで大いに活躍してくれることだろう。

Photo & Text by 松澤明美

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