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[W杯座間レポート]左右のピヴォを揃えるロシアか、シビアなブラジルか、それともバリエーション豊富なスペインか(グループリーグ総括)

ロシア代表の右利きのピヴォ、エデル リマ。かつて日本でプレーしたことのある点取り屋。ロシアは彼と左利きのシリロと2枚の強力なピヴォが揃っている。

スペイン代表のアタッカー、セルヒオ ロサノ。昨季のスペインリーグMVPは3試合で3得点と初めてのワールドカップで早くもそのタレントを示している。

ブラジル代表のストライカー、ウィルデ。彼の爆発がセレソン連覇の鍵を握る。

 

文・写真◆座間健司

 

歴史は塗り替えられるのか。それともカナリア色と血のような真紅がまたも世界王座の座を競うのか。

 

優勝候補の3チーム、ブラジル、スペイン、そしてロシアはそれぞれ順当にグループリーグを1位で突破した。

 

優勝候補の中で最も充実したパフォーマンスを示していたのが、東欧の大国だ。1999年の欧州選手権が唯一のタイトルのロシア。彼らは今大会でその歴史に新たなタイトルを加えることができるクオリティーをチームが手にしているし、そのことをコートで実証している。

 

ロシアは強烈だ。

 

彼らは主に2セットでボールを回している。ファーストセットは左利きのピヴォ、シリロ(11番)を中心にフィクソのシャヤクメトフ(2番)らディナモ モスクワのメンバーで組むセットだ。ディナモ モスクワは欧州の強豪クラブチームで昨季はフットサルの欧州チャンピオンズリーグであるUEFAフットサルカップの決勝に進出している。クラブチームで熟成されたコンビネーションは見事で、そのスピードは速く、連携も完成されている。

 

セカンドセットは右利きのピヴォ、アンドレ リマ(8番)を中心にドリブルで変化をつけることができるロビーニョ(10番)、まるでコートの全てを把握できているかのようにプレーをするプルドゥニコフ(4番)がいる。アンドレ リマとロビーニョは5か月前にロシア国籍を取得したブラジル人で互いにウグラという同じチームに所属しており、コンビネーションは抜群だ。

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