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関東リーグ1部第12節 アルティスタ、残り6秒、起死回生の一撃!

ゲーム序盤、11小原の落としをシュートにいく10加藤。このコンビが最後の最後で大仕事をやってのけた。

 

 

第14回関東リーグ第12節 第1試合

ブラックショーツ 2-3 アルティスタ埼玉

2012/12/09(日) 墨田区総合体育館

文・写真◆デジタルピヴォ! 山下

 

 

7位と8位では天と地の差が

地域リーグにあって、Fリーグに無いもの、それは残留を懸けた争いだ。関東リーグ1部も当然のごとく下位チームはその争いがもたらす熱に身を焦がしていた。

第12節第1試合の対戦カードはブラックショーツ対アルティスタ埼玉。第11節までの両チームの順位を確認しよう。

 

6位 ブラックショーツ 勝点10 得失点差ー2

6位 柏トーア’82 勝点10 得失点差ー11

8位 アルティスタ埼玉 勝点5 得失点差ー23

 

ともに降格圏に身を置く“裏天王山”ともいうべき試合だ。

 

来季、関東1部は1チーム増の9チームで争われる。そのため、今季の1部は「自動降格」がない。最下位の8位が2部2位との入れ替え戦にまわり、勝ったほうが1部となる。そしてこれに2部1位が「自動昇格」し合計9チームとなるのだ。

このため今季は7位でも普通に残留できる。昨季と打って変わって、7位と8位では天と地ほどの差があるのだ。

この緊張感あふれる状況下で“火事場のばか力”を発揮するチームは出るのだろうか。ピーンと張りつめた空気のなかで熱戦の火ぶたは切って落とされた。

 

ゲームはキックオフと同時にアルティスタが攻勢を仕掛ける。続けざまにコーナーキックを3回得るが、シュートはすべて枠を外す。アルティスタは徹底して11小原にピヴォ当てしてくる。ワールドカップで得た教訓だろうか。中央からそのピヴォに当ててくる10加藤は1年前とガラッとプレースタイルを変えていた。以前は左サイドに張って徹底してドリブルで仕掛けていたが、今は中央で持ち前の足元の技術を生かしてゲームメークしている。ファーストセットはその加藤が、セカンドセットは7小田がチームを牽引する。ともにオフェンシブなリーダーだ。

前半3分、アルティスタは20鳥飼が決め先制する。左の素早いキックインからファーサイドの20鳥飼に浮き球のパスが入る。これを鳥飼、足元に納め、寄せてくるディフェンスをフェイントでかわして左足を一閃。ファーの上部に突き刺した。ここしかない所を突いた、ベテランらしい技の一撃だ。アルティスタはキックインから多彩なジョガーダを繰り出していたが、それが実った瞬間だった。

その後、ブラショー有利の時間帯が続くが決められないまま時間が過ぎていき、前半をこの1点だけで折り返す。

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