デジタルピヴォ! プラス

【インタビュー】スペインリーガー●荒牧太郎「試合の読解力」(2013/3/26)

カルタヘナに所属し、今季は2部リーグを戦う荒牧太郎。攻守に走り回り、チームに欠かすことができない選手となった。

文・写真◆座間健司

 

 

荒牧太郎は現在、スペインリーグ2部のカルタヘナに所属している。カルタヘナは昨季まで1部にいた。荒牧太郎は昨季の冬の移籍市場、2012年1月からチームに合流。途中加入の荒牧は公式戦に2試合出場。チームも2部に降格した。荒牧は今季2部を戦うチームに残留。大幅にメンバーを入れ替え、スタッフも代わったチームは経験がない若い選手も多い。そんなチームにおいてシーズン終盤の今、荒牧はカルタヘナに欠かせない存在となっている。低迷するチームの中で攻守に走り回っている。

 

荒牧がスペインリーグの舞台でプレーするようになってから約1年が過ぎた。

そんな彼に聞いた。

チームのこと。

自分のパフォーマンス。

そしてスペインのフットサルと日本のフットサルは何が違うのか?

 

座間 今季チームは7節まで勝ち星がありませんでした。そして8節ホームのバルセロナB戦で今季初勝利を達成しました。ホームで勝ちましたけど、荒牧さんはメンバー外でした。今は18節が終わって4勝2分12敗。得点が70で、失点が85です。先に断っておきます。僕はカルタヘナのゲームを今季は1試合も見ていません。だから間違っていたら、指摘してください。ただいつも荒牧さんと話をさせてもらう限り、チームはディティールにこだわれておらず、勝てていない。そんな印象を受けます。また結果を見ると失点をする時間帯も悪い。“試合も読むこと”ができていないのかなって想像しています。この前のバレンシア戦もリードしていたのに、最後は勝利していますけど、4-4に一時は追いつかれていました。そうやって苦戦してしまうのはやはり“試合を読めていない”からかなと感じました。強いチームはきっちり試合を進めますよね? そこでスペインの強いチームと弱いチームの違いをまず聞かせてください。

荒牧 ピッチに立っている選手、登録メンバーに入って、試合でプレーをする選手たちの“ゲームを読む力”じゃないですかね。1部も2部もそれは変わらないと思います。それがチームで何人共有できているか。強いチームは多くの選手が共有できていて、それをプレーで実行できています。そういう差を感じますね。

 

座間 “ゲームを読めている”というのは具体的にどういうことですか?

荒牧 今までそういうシーンは何度も目にしてきましたけど、一番印象に残っているシーンは古いですけど、2008年のワールドカップです。2008年ワールドカップ決勝のウィルデでした。

(残り 2575文字/全文: 3673文字)

ユーザー登録と購読手続が完了するとお読みいただけます。

ウェブマガジンのご案内

日本サッカーの全てがここに。【新登場】タグマ!サッカーパック

会員の方は、ログインしてください。

« 次の記事
前の記事 »

ページ先頭へ