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[Fリーグ第9節コメント]町田・出浦知弘「試合前から『自分に負けない』『チャンスは必ずくる』と唱えていた」(2013/8/2)

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初出場で初ゴール。ヒーローインタビューでしきりに口にしたのは、家族や妻の支えに対する感謝の言葉だった。試合後、観戦に来た母親、妻、妹と一枚。

 

 

まさにこの試合の“ヒーロー”となったのはこの男だった。勝負所となった後半、甲斐からの絶妙なコーナーキックに合わせて追加点を奪取。出浦にとって今季初めて出場機会を得たこの試合で、見事に結果を残してみせた。なかなか試合に出られない苦しみを乗り越え、試合後の彼の言葉には何かが吹っ切れたような響きがあった。

出浦は、ピッチで結果を残すことこそが周りの人たちへの恩返しになるということをよく知っている。それは試合後のヒーローインタビューからもよく伝わってきた。そうした感謝の気持ちと、暗闇を知っているからこそ「自分に負けない」と口にする強さが、彼を動かす原動力となっているようだ。

 

まとめ・写真◆デジタルピヴォ! 中村

 

 

吹っ切れて、遠慮とか人に合わせるとか無しにやろうと思った

 

Pivo! 移籍後初出場。ここまで長い道のりだった。

出浦 そうですね。出られない間は苦しい期間でした。でもチームメイトがいろんな声をかけてくれたし、大地くんとかからも「能力あるのになんでやらないの?」とか結構厳しい言葉もかけてもらって、そこから吹っ切れて、遠慮とか人に合わせるとか無しにやろうと思ったんです。そうやって今週から臨んで、そうしたら調子がよくてメンバーにも入ることができました。

 

Pivo! どこをどのように切り替えたの?

出浦 今まではみんなの機嫌をとるじゃないですけど、精一杯町田らしくあろうと思っていたんです。でもそれじゃあ一生出られないなと思って。やれる能力があるとはいわれていたし、じゃあもうやってやろうと思って合わせるところと自分を発揮させるところをうまく整理して一週間やってきました。たぶん監督もそれを評価してくれたんだと思います。

 

Pivo! そういう状況判断がよくなったと監督も評価していた。

出浦 そうですね。自陣ではリスクを犯さないようにして、相手の陣地に行ったらどんどん仕掛けて自分を出していこうと。みんなも自分にそういうところを期待して「行け!」というボールを出してくれるので、そこは思いきり行って、だめだったときは周りと合わせて僕自身も走り回って、とにかくチームのアクセントになろうと思っていました。まずは結果が出せてよかったです。

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