デジタルピヴォ! プラス

[AFCクラブ選手権 準決勝]名古屋・北原「監督の方針でベテラン中心で戦ったが欲をいえばもう少し大人数で回せれば相手を疲れさせることもできたと思う」(2013/9/6)

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先制ゴールを決めた直後の北原。弾ける笑顔。仲間の祝福。勝利を予感させるムードに満ちていた。

 

イランの難敵パサンとの準決勝。試合は9分、北原の鮮やかなゴールが決まった。カウンターからその北原がワントップ気味に前線で張っている森岡に長いボールを入れ、自ら相手ゴールへ向かって突進。落としを絶妙のタイミングで蹴り込んだ。そのスピードに2人のイランのディフェンスはなすすべがなかった。スピード、精度。これ以上ない先制ゴール。正直、試合は名古屋のペースで進むと思った。だがそうはならなかった。「監督の方針で若手を使わずにベテランというか、国際試合の経験のある選手を中心にやったので。欲をいえばもう少し大人数で回せれば相手を疲れさせることもできたと思う」。北原のこのひと言は今大会の名古屋を象徴していた。今季、若手にシフトした名古屋だがリーグでは「弱体化」どころかチーム一丸となり、すきを見せない戦いが続く。しかし、アジアの強豪相手の大会は違っていた。ビクトル監督がベテラン中心で戦う方針を打ち出したことで、フィールドは北原、森岡、ラファエルサカイ、渡邉、吉川のわずか5人でほとんどの時間を回す結果となった。この5人に室田と前鈍内をたまに加えるのが精一杯。頭脳的な守備から攻撃への切り替えで異彩を放つペドロ コスタは、アジア人1人・ノンアジア人1人という大会規定でベンチ入りできなかった。チーム全体が「フィジカルでまだまだと感じた」(サカイ)のはしかたのないことだった。若手へのシフトが「弱点」として露呈したのだった。

 

まとめ◆デジタルピヴォ! プラス 山下

 

最後のゴールで運が相手に向いた

 

Q 残念な結果だった。

 

北原 まあ、最後の失点はどちらに転がってもチャンスになるシーンでした。お互いに勝ちにいった結果、多分延長戦を嫌ったと思うんですよね、向こうも、こっちも。なので、その運が向こうに向いたというか、イランの底力がそうさせたのかわからないですけども。正直、勝ちに行って攻めた結果の(相手の)カウンターだったので、ま、しかたないのかなって思いは正直あります。

 

Q 監督もいってたが、フットサルの内容では悪くない、けども、結果がこうなってしまったというのはどの辺にあったと思うか。紙一重の差だとは思うが。

 

北原 まあ、今日の試合が非常にもどかしいものになったひとつの要因が、審判のレフェリングにあったと思うんですよね。それはお互いにあったと思うんです。最初のプレーで基準が決まってしまったことによって、お互いに割とラフなプレーに。国際試合ですので基準が決まった時点でそこでお互いが追求してギリギリのラインでやるのは当然なので。

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