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小松竜一のフットサル戦術講座 vol.1「攻撃の基本」(2013/11/2)

【図1】
【図1】攻める方向:写真上部方向へ(以下同)

 

デジタルピヴォ! 読者の皆様、はじめまして。
ビークス白山でプレーする小松竜一と申します。
今回フットサルの戦術について連載させていただくことになりました。今まで学んできたことや自分なりのフットサルに対する考えが少しでも皆様の役に立てるように頑張りますので、よろしくお願いいたします。

 

個人の技術や戦術眼を常に磨く努力を

 

早速ですが、第1回はフットサルの攻撃の基本について書きます。フットサルに限らずスポーツには様々な戦術がありますが、どうすれば必ず勝てるといった戦術は存在しません。戦術を有効活用するうえで大事なことは、想定できる一場面一場面の状況を細かく分析して、攻撃もしくは守備を成功させるポイントがどこにあるのかを認識することだと思います。同じ戦術を用いてもそれを行う選手や相手のレベルによって成功することもあれば失敗することもあるでしょう。個人の技術や戦術眼を常に磨くことが戦術を行う前の土台として必要不可欠であり、局面での相手との「駆け引き」に勝つことが戦術を成功させる、あるいは試合に勝つことにつながっていきます。
以上を踏まえたうえで、本題に入ります。

 

遅攻から「数的有利」をつくる

 

フットサルにおいて攻撃の第一の目的はゴールです。しかし、一口にゴールといっても、ボール保持者の状況等によってはほとんどシュートが狙えない状況もあるので、次の目的はシュートが入る位置までボールを運ぶことになる。それではどのようにボールを運ぶとシュートチャンスができるのか。
現代のフットサルのキーワードとして「数的有利」がある。1対1や2対2といった局面での「数的同数」の状況より、2対1や3対2といった攻撃側にとっての「数的有利」の状況がつくれれば、シュートまで持っていける可能性が格段に上がるからだ。よく、守備側を1人ドリブルで抜けばすぐに「数的有利」になるといわれるが、フットサルではコートも狭く、選手間の距離も短いため、カバーリングも早く、1人抜き去ることは容易ではない。最も簡単に「数的有利」をつくることができるのは、相手が前がかりになって攻めてきたところを、ボール奪取してすぐに攻めるカウンターの状況だが、ここでは遅攻で「数的同数」の状態から、どのように「数的有利」をつくっていくかについて考える。

 

(残り 1741文字/全文: 2744文字)

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