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Fリーグ・府中アスレ監督 谷本俊介の勇猛精進(7) 「ようやく背中をとらえました」(2015/1/27)

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「入れ込むな!」

Fリーグ第28節、プレーオフを直接争う町田との大一番に向けて、選手たちに伝えたメッセージがこれでした。

勝ちたいと思う気持ちはどちらも同じ。

プレーオフ出場権を争い、27節終了時点で、6位町田と7位府中の勝ち点は2差。

府中が勝てば順位が入れ替わり、町田が勝てば、府中のプレーオフの道はほぼふさがってしまう状態。

さらに府中は、今シーズン、さらには昨シーズンも合わせて町田にリーグ戦でそれまで一度も勝てていませんでした。

それだけに、皆、町田戦へのこだわりは強く、週の頭から選手たちはとても鼻息が荒くなっていたように感じます。

意気込むのは決して悪いことではないですが、それが過度になってしまうと意気込みは緊張やプレッシャーに変わってしまい、いいプレーを出すことは難しくなってしまいます。

そのため、選手には平常心を保って練習、試合に臨めるように「入れ込みすぎるなよ」とその週の始動日の練習前にそう話をしました。

 

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さらに念には念を押して、試合2時間前の控室でのミーティングで下記の3つの心構えを伝えました。

Be Cool
(常に冷静に、試合の流れ、相手の狙いを読み取り、常に相手を上回れるように心がけよう)

Be Together
(個人のミスも周りがカバーできるように助け合おう)

Be Positive
(相手にリードされたり、ファールトラブルが起きても、最後まであきらめず前向きにプレーを続けよう)

そうしたゲームマインドの設定が功を奏し、まさにメンタルコンディションの差が勝敗を分けました。

特にゴール前の勝負所で、その差が如実に出たと思います。

その象徴的なシーンを作り出したのが、今シーズン、成長著しい上福元でした。

前半10分のソロカーバの得点をアシストしたシーン。

PIVOの位置でボールを受けた上福元は、普通なら後ろから走り込んだ選手に落とすところを、トラップしてから冷静に周りを見渡し、逆サイドで広大なスペースで町田の選手と1対1となっていたソロカーバへパスを送る。

(残り 2864文字/全文: 3724文字)

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