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[小松竜一の戦術講座]vol.25 数的不均衡の攻守(1)4対3の攻撃(対1:2の守備)(2016/5/10)

図1。

 

前回までに、カウンターの状況における、2対1や3対2などの数的不均衡の攻守について考えたが、今回からは、カウンターではなく、遅攻での数的不均衡の攻守について考えてみる。具体的には、どちらかのチームが一人退場したときに起こる4対3や、GKを上げて攻撃参加し得点を奪いに行くパワープレーの攻守を指す。

4対3は2分以内の攻防

まずはルール上の話になるが、どちらかのチームが退場者を出した場合、プレーヤーが少ないチームが一人補充できるのは2分たってから可能になる。ただし、プレーヤーが多いチームが2分以内に得点した場合、直ちにプレーヤーが少ないチームは一人補充することが可能になる。
よってこの状況では、基本的に攻撃側は2分以内に一点獲り、守備側は2分間を無失点に抑えることが目標となる。

4対3の守備の形

まず、4対3の守備には、1:2(相手攻撃陣に対して頂点を向けた三角形)と、それとは反対に、2:1(自陣ゴールに頂点を向けた逆三角形)がある。

1:2の三角形の守備に対する攻撃

最初に、図1のように三角形の守備に対して攻撃側はボール保持者の赤1と赤2に対して青1の一枚で対応しなければならないため、2対1で攻撃側有利の局面になっているので、横パスで青1を揺さぶっての遠目からのシュートを狙うことは容易なはずだ。よってこの数的有利を最大限に生かして守備陣を切り崩したい。

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