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[Fリーグ2016/2017第16節]フウガドールすみだ・須賀雄大監督「遅刻したボラを使うこともできたけど、躍動感のある若手を入れるアプローチを選択した」(2016/11/3)

いつものように選手と一緒に集合写真に収まる須賀監督。試合はシュートを54本放って主導権を握りながらGKクロモトという大きくそびえた壁を越えられず今季初の完封負け。監督として手の打ちようがない試合だったのではないか。

 

急遽、ボラの代わりにピッチに立った【Fリーグ特別指定選手】三笠貴史(21歳)。前半から起用されディフェンスに非凡なものを見せた。

 

ホームチームの府中アスレティックFC。昨季オーシャンカップを制しプレーオフで準優勝したチームが7位に沈んでいた。しかもこの日の対戦相手は第1クールで0-4と屈辱の敗戦を喫した相手だった。しかし戦ってみれば“大人のチームだな”という印象を強くした。

 

SuperSports XEBIO Fリーグ2016/2017 第16節
府中アスレティックFC 2-0 フウガドールすみだ
2016年10月29日(土) 府中市総合体育館 観客数:1,029人
[得点経過]
1-0 09分10秒 府中 5 皆本晃
2-0 37分10秒 府中 25 完山徹一

 

前半、タイムアウトに備えて作戦ボードを駆使する須賀監督。どうすればゴールを決められるのか思案のしどころだ。

 

前半9分10秒、府中の皆本におよそ35mの超ロングシュートを決められ呆然とする揚石。

 

サポーターの祝福を受ける皆本。世界的名手リカルジーニョ以来の、いやそれ以上の超美技だった。

 

ボラがいない

“ボラがいないぞ!?”。試合直前練習でその事実を知った府中は密かに喜んだことだろう。第1クール(第5節)で対決したときボラはまだすみだにいなかった。そのため町田に所属していた昨シーズン以来のボラとの対戦に府中は少なからずやりにくさを感じていたはず。それが…。なぜボラはいなかったのか。試合後の須賀監督への個別インタビューはそこから入った。

まとめ◆デジタルピヴォ! 山下

 

前半序盤、左に流れた清水の強烈なシュートを横っ飛びにセーブするクロモト。

 

後半、左から太見がこん身のシュートを放つ。

 

しかし、この日のクロモトは上も下も右も左も水も漏らさぬ鉄壁のセービングを披露。終わってみればすみだを今季初の零封に仕留めた。

 

そういう選手に頼んなきゃいけないのか

Pivo! 今日はボラがいなかった。いたら多分相手は嫌がったろうなと思っていた。ところが、 なんと彼は、奥様の親族の法事があって奥様はそちらに行った関係でボラは1人で府中(今節の試合会場)へ向かったものの迷子になってしまい遅刻したとのことだが、ホントか(笑)?

須賀 (笑)まあ、あのぉ…っていうのもありますね。ま、ただそれでも出場させることは可能だったと思うんです、時間としては。もちろん、その中で逆のアプローチとして、僕としては躍動感のある若手を入れることで、違う面のアプローチとしてチームのよさを出すっていう、そういうヴィジョンもあるので。

Pivo! 三笠貴史のことを指してる?

須賀 そうですね。ま、今日ビハインドになっちゃったんで難しかったですけど、これがリードしていて広げていく作業だったら彼はもっと出てたと思うし、そういう意味では先に点を獲った場合は全然違う起用になってたと思うんで。その中では引き出しを広げるっていうのもそうだし、ある意味、クラブとしてそういう選手に頼んなきゃいけないのか、それとも、だったら違うアプローチができるよっていう、どっちなのかっていったら僕は後者なんで。

Pivo! なるほど。違う選択肢もあるよと。

須賀 そうですね。

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